カブールの園 宮内悠介

759 (税込)
発売日2020年01月04日
ジャンル小説
商品情報
書名(かな) かぶーるのその
ページ数 240ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2020年01月10日
ISBN 978-4-16-791423-3
Cコード 0193
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カブールの園 宮内悠介

759 (税込)
発売日2020年01月04日
ジャンル小説
商品情報
書名(かな) かぶーるのその
ページ数 240ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2020年01月10日
ISBN 978-4-16-791423-3
Cコード 0193

米国日系三世の現実と記憶――鮮烈な三島賞受賞作!

シリコンバレーで起業した30代後半、日系3世の女性レイ。
80年代アメリカの小学校時代に周囲から受けた壮絶ないじめの後遺症を今も抱えながら、黒人の同僚とコンビで自社製品のプレゼンに駆り出される日々を送る。
精神安定剤を手放せないレイは、大仕事を前に休暇を命じられ、旅に出る。

日系1世の祖父母が戦中に入れられたマンザナー強制収容所、レイの母がひとり暮らすリトル・トーキョー。自らのルーツを歩いたレイは、目を背けていた本心・苦しみの源泉を知った。

複雑な形で差別の問題が日常にある3世の苦しみ、母親との関係。
日本とは、日本人とは、私とは何か――。

VRや音楽のミキシングアプリを対比させ、問題を鮮やかに巧みに
浮かび上がらせる。「マイノリティとしての私たちのこと」を問いかけた傑作。

第30回三島賞受賞。芥川賞候補。
「一読者として非常に感銘を受けた」平野啓一郎(選考委員)

様々な人種が暮らし、薬物の誘惑も幼児虐待も当たり前に転がるニューヨークで、女子プロレスラーとして働く姉の稼ぎで小学校時代を送った。やがて当たり前のように、一つの悲劇が起こる――日本人青年が、かつての生活を振り返る「半地下」も収録。

解説・鴻巣友季子

担当編集者より

日米どちらの言語に帰属するか苦悩しながら生きる日系移民3世の女性レイが、カリフォルニアのベンチャー企業で「世界中の演奏家をクラウドで繋ぐシステム」を売ります。
普遍的で切実な内面の問題を追及しているのに、現代の光景と新鮮な風が流れているような宮内さんの文章で紡がれる物語、絶品です。

著者

宮内 悠介

1979年、東京都生まれ。少年時代はニューヨークで過ごす。早稲田大学高等学院、早稲田大学卒。2010年、「盤上の夜」で創元SF短編賞選考委員特別賞(山田正紀賞)を受賞。2012年のデビュー作『盤上の夜』が直木賞候補となり、注目される。2013年、『ヨハネスブルグの天使たち』で日本SF大賞特別賞を受賞。2017年、『彼女がエスパーだったころ』で吉川英治文学新人賞を受賞。同年、『カブールの園』(芥川賞候補作)で三島由紀夫賞を受賞。2018年、『あとは野となれ大和撫子』で星雲賞(日本長編部門)を受賞。2020年、『遠い他国でひょんと死ぬるや』で芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2024年、「ディオニソス計画」で日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。同年、『ラウリ・クースクを探して』で高校生直木賞を受賞。

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