書名(カナ) | ウミヲダイテツキニネムル |
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ページ数 | 352ページ |
判型・造本・装丁 | 文庫判 |
初版奥付日 | 2021年04月10日 |
ISBN | 978-4-16-791675-6 |
Cコード | 0193 |
「感動で全身が震える傑作」──佐藤優(作家・元外務省主任分析官)
「世代も国境も超えた希望の書」──斎藤美奈子(文芸評論家)
離婚して働きながら一人娘を育てる梨愛(りえ)。
横暴で厳格だった在日一世の父は、親戚にも家族にも疎まれながら死んでいった。
しかし、通夜では、人目もはばからず棺にすがりつく老人、目を泣きはらした美しい女性など、見知らぬ人たちが父の死を悼み、涙を流していた。
父はいったい何者だったのか。
父の遺品の中から出てきた古びたノーには、想像を絶する半生が記されていた。
新しい在日文学の傑作!
※
深沢潮さんは、2013年『ハンサラン 愛する人びと』で単行本デビュー。ママ友地獄や在日朝鮮人をテーマにした多彩な作品を次々に発表し、話題を呼んでいます。
深沢さんは、幼心になぜ戸籍にある父親の誕生日と実際の父親の年齢が違うのか、不思議に思っていたといいます。そして、深沢さん自身もまた、長い間、父との間に大きな溝を感じていました。
「大学生くらいまで私は自分が在日韓国人であることをひた隠しにしていました。父の話を聞き、この小説を書くことは、かつて否定していた自分のルーツに向き合う時間でもありました」
16歳にして祖国を脱出し、日本では偽名で暮らすことを余儀なくされ、常にKCIAの監視を受けていた父。
そして、共に海を渡った仲間のそれぞれの選択や残酷な運命。
そのような境遇にありながら、一代で財を成した男の不器用な生き方に、胸を鷲掴みにされます。
家族とは何か? 在日とは何か? デビュー以来追い続けてきたテーマが結実した一世一代の勝負作です。
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