作品
タンゴは50年代が黄金時代、60年安保までは東京のどこでも演奏され、それ以後は姿を消して行く――音楽通の著者がタンゴの歴史、タンゴとの関り合いなどを語る。(中村とうよう)
ロシアに明日はあるか? もしあるとすればどこにあるのか? 謎につつまれた魂の深淵に渾身の力をこめてせまる想像力のバトル!
北国の街に失われた青春が甦る――幻のタウン誌〈海市〉の再建のために悪名高き伝説のスーパー・エディターが登場! 金沢の四季を舞台に人々の夢と郷愁を誘う長篇。(安宅夏夫)
廃刊に追い込まれたタウン誌〈海市〉の復刊をめざす編集者たちのリトル・マガジンへの夢。友情と情熱に燃える現代の“金沢情話”
内乱の闇に消えた大金塊を追って、旧帝国海軍グループとナチの亡霊が東京に集結。圧殺されたスペイン人民戦線を背景に国際組織との対決を描く異色のサスペンス。(朝倉俊博)
幻の名車“イカロス”によせる混血少年の鬱屈した性と情熱を描く表題作のほか、「夜の角笛」「狼の瞳の奥に」「ブルーデイ・ブルース」「グラスの舟」など六篇。(中田耕治)
昼のように見えるが、実は夜なのだ。挫折した良心的な知識人が、風俗嬢や女闘士、歌手たちと知りあうことによって触発される、虚無と倦怠の心象風景をとらえる。(松本鶴雄)
夕陽に染まるビルの屋上で出会った奇妙な女との交情から展開する心象風景をサイケデリックに描く「幻の女」のほか、「星のバザール」「白夜の終り」「夜の斧」など五篇。(川崎彰彦)
スター歌手の身辺に次々と不幸を企画する男を描く「涙の河をふり返れ」のほか、「われはうたへど」「人情ブラウン管」「望郷七月歌」「深く暗い海」などを収録。(木本至)
退屈しのぎの“歴史的ないたずら”に富と情熱とを費す男を党首とする一団が始めた仕事は何か? ちょっぴりエロで、思い切りファンタスチックなピカレスク・ロマン。(中田耕治)
樹氷の中にダイヤモンドのようにそそり立つおのれの城を夢み、現実に立ち向かってゆく男。スキー界を背景に、男の野心と女の愛とを痛切に描いた現代的な長篇ロマン。(川崎洋)
近来まれに見るサスペンスドラマと評された直木賞受賞作ほか「赤い広場の女」「バルカンの星の下に」「弔いのバラード」「天使の墓場」など、渾身の短篇五篇。(佃実夫)
ぼくらにとって音楽とは何か? セックスとは? 放浪とは?燃焼する人生を求め、トランペットかかえて荒野をめざす青年ジュンの痛快無類のヨーロッパ冒険旅行。(木本至)
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