作品
明治という若い国家が命運を賭して戦った、この総力戦の一部始終。開戦から講和まで、初めて立体的に構成された畢生の大作六千枚
戦争史にのこる、失敗と誤算の構造を、組織とリーダーシップ、軍事と政治の混乱、戦略思想の不備など、多角的に分析した異色の戦争論。従来の歴史眼にとらわれない戦略的思考法。
揚子江方面の戦いは苛烈この上ない。兵らは炎天とコレラに悩まされた。やがて漢口攻略作戦下令。日中戦最後の戦いの時がきた!
もはや何が起っても不思議はないとは日本軍現地部隊の判断。一九三七年、廬溝橋で日中両軍は遂に全面衝突、戦況は一挙泥沼と化す
(3を参照)
日本人がえがいた見果てぬ夢の苦い結末か。戦死者じつに五十余万、泥沼の戦いといわれる日中戦争の一部始終を、初めて巨細もらさず再構成した、悲劇の深淵をさぐる労作。
(1を参照)
敗戦日本の最大課題は天皇問題であった。マ元帥との会見の詳細を描きつつ、天皇と太平洋戦争との関わりを問い返す注目のレポート
日米交渉の経過は、日本側の内部不統一を露呈している。政府には一貫した方針もなく、首相、外相、大使の間に連携もなかった。開戦に至らせたものは破られた暗号だけではなかった。
一九四五年八月三十日、マッカーサー着任。GHQによる帝国解体と再建、そして秘されたアメリカの意図。いまなお多くの謎を秘めた占領政策の一部始終を隈なく描くドキュメント。
指導者・組織・人。戦争史にうかがう失敗の構造をこれほど鮮やかに分析した本はない。従来の歴史眼にとらわれない戦略的思考の世界
「英雄は硝煙から生まれる。炊煙からは生まれない」というが、戦時の英雄像が平和時の鑑にならぬわけではない。組織とリーダーシップの力学を日本と外国の軍隊において検証する。
敗戦後間もない混乱のさなかにすすめられた新憲法制定ドラマ。天皇制の“無力化”と軍の撤廃、それは国家の基盤をさえ奪うものなのか、あるいは革命的ともいえる平和憲法なのか。
“征清”の気運が高まっていた。陸相・大山巖は「戦っさ」の覚悟を決めた。明治二十七年、朝鮮豊島沖で日清の両戦艦はついに砲火を交えた。日清戦争の開幕である
(三を参照)
帝国陸軍の草創期に巨大な足跡を残した大山巖。その波瀾の生涯を辿り、関わった全戦争を新たな視点から照らし出す異色の歴史ドラマ。戊辰戦争、西南戦争、日清戦争を集成する。
(一を参照)
中国という“聖域”攻撃を主張するマ元帥をトルーマンは遂に解任。北進か和平か戦局の変転は著しい。舞台は板門店に移された。休戦協定調印にいたる凄まじい暗闘
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