作品
軽井沢の四季のうつろいの中で紡がれる六篇の恋愛小説。華やかな避暑地で展開する哀しく儚い男女の心の揺れ動きを克明に描写する
演歌に情熱を燃やす音楽ディレクターの夢と挫折を女性作詞家の目で描く表題作と、旦那が来るのを待ち続ける老芸妓の心情を淡々と描く「老梅」との直木賞受賞作他二篇収録。(黒岩重吾)
56年、銀座にクラブ「姫」がオープンした。以来、多くの有名人がホステスたちと杯を重ねた。ママだった山口洋子が振り返る華麗なる夜
常夏の島、ハワイ。ビーチで戯れ、ショッピング……。だが、ここにも生活がある。観光客には見えないハワイの裏側を描く力作中篇集
同一タイトルに、気鋭の作家たちが挑む――。雑誌掲載時から話題を呼んだ本邦初の試み、六者六様の味わいを、とくとご賞味あれ!
映画界の大スター滝原峻の妻暁子は、夏は恭しい良妻を演ずるが、冬になると男たちの間を……。軽井沢を舞台に女の性を嘔った長篇
「千曲川」「一度だけなら」など、数々のヒット曲で作詞家としてコンビを組んだ著者が、流行作曲家・猪俣公章の破天荒な人生を描く
シンシンと名乗るホストの華やかな生活とその裏で男が感じる哀しみを描いた表題作ほか、男女の機微を描いた小説集。「雨」「気配」「雪あかり」「夕陽街」「花鳥賊のころ」「手鞠」収録。(奥田瑛二)
見えない月の音をきくような女の性の不思議さと男たちの激流に流されながら、強く生き抜く神楽坂芸者桂子を、情感あふれる文体で描く長篇小説。表題作の他「渡月橋」収録。(清原康正)
ジェームス三木、寺山修司、川淵三郎、鈴木啓示、吉行淳之介、江夏豊など、気になる男たちを時には甘口で、時には辛口で綴る読物
映画俳優の妻暁子は夏の軽井沢で良妻の仮面をつけて過ごすが、冬を迎えると動物のように欲情し、獣欲の女に変身、男たちと戯れる
ホスト松岡二郎の仇名はニューギニアの祭りを意味するシンシン。いやな女であってもありったけのサービスをする異常な世界を描く
神楽坂芸者輪弥は花柳界の殻を破って激しい愛と奔放な性に生きている。見えない月の音を聞くような女の性の不可思議さを描く長篇
どんな悪い世の中になっても“女はオイ! 男はハイ…”などという時代にならないことをこいねがって、酒場、プロ野球、歌、恋愛、金などの話を軽快なタッチで綴るイキな読物。
男はオイ! 女はハイ、という風にいけば、世の中も面倒くさくなく、風通しもよく、自然で暮らしよいのではないか。男と女の情味、生活、幸福感のエッセンス溢れるエッセイ。
短大を出て、OL生活から、病身の母親の跡を継いで銀座の高級クラブのママとなった稔の、女主人としての自覚をあざやかに描く。ネオン街の銀座の今昔を描く「銀座暮色」を併録。
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