作品
複雑な国情下の東南アジアの人びとに温かな眼差しを注ぎ、心から愛したベトナム人の妻と娘に思いを遺して四十五歳でガンに斃れた特派員の最後のエッセイ集。(友田錫)
国際報道記者で、大宅ノンフィクション賞、中公新人賞受賞者でもあった著者は四十五歳でガンに斃れた。遺されたエッセイ、創作からその全軌跡をたどる。(司馬遼太郎・沢木耕太郎)
フランスの学校に入った娘に求婚者が出現。ベトナム人女房は元恋人が亡命しているパリにマンションを衝動買い。マラリア後遺症に悩みつつ、東京で奮闘する夫の心境。(吉川精一)
国際報道記者であり大宅賞受賞者であり文学新人賞の受賞者。惜しくもガンで逝った著者の記事、ルポ、評論、随筆、創作を収録する
目前に革命政府軍側の戦車が迫っていた。南ベトナム政権が消滅する瞬間を目撃した数少ない記者の一人が、混乱の只中で見た戦争の国に生きる人間の悲しみとしたたかさ。(福田隆義)
ベトナム人女房の内助で中越戦争をスクープした記者の気掛かりは東京に残したわが娘、ベトナム少女の学力の遅れだ。娘心を温かく包む父性愛を通じ文化の本質に迫る。(太田治子)
戦火のサイゴンで子連れのベトナム女性と結婚した新聞記者が、家庭内で起こる小事件を通してアジア人同士のカルチャーギャップを軽妙に描く。大宅賞受賞作品。(井尻千男)
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