作品
長年連れ添った夫婦のすれ違い、出世と引き換えに大切なものを失った男……現代人の心を動かす、珠玉の七編を収録した時代小説集。
手習い師匠の萩乃。家主から気の進まない縁談が持ち込まれて……(「恋風」より)。江戸で働く6人の女性を主人公にした連作短編集。
女浄瑠璃、手習いの師匠、料理屋の女将など江戸の町を彩るキャリアウーマンたちの心模様を描く直木賞受賞作。「恋風」「男の八分」「後姿」「恋知らず」「恋忘れ草」他一篇収録。(藤田昌司)
夫に先立たれた女の胸に去来するのはむかし言い交した男の顔。表題作など晩年に発表した時代小説五篇と幻の直木賞受賞第一作を収録。
秀吉への貢ぎ物としてポルトガルから渡来したぎやまんの手鏡が、於祢やお茶々、お江、尾形光琳や赤穂義士らの心模様を写し出す――。
八代将軍吉宗と尾張藩主宗春、田沼意次、平賀源内、シーボルト、そして新撰組や彰義隊の闘い。ぎやまんの鏡が写す江戸三百年史完結。
秀吉、ねね、茶々、お江、田沼意次、芹沢鴨――持ち主を変え、江戸を生き抜いた南蛮渡来の手鏡の物語。急逝した著者入魂の連作長編。
江戸の空の下で再会した兄弟の深い絆、男女の運命の糸――。冷えた心に、ほんのりと明かりを灯す、世話物を中心とした珠玉の全七話。
開業時の姿に復元されつつある東京駅。明治の建設当時から昭和の激動期まで、この駅で繰り広げられた人間模様を描いた傑作小説
著者が最も得意とし、また多くの読者から支持を集めている世話物を中心とした短篇集。心が冷えている人にほんのり明かりを灯します
「探さないで」と置き手紙を残し、忽然と消えてしまった幼馴染み弥惣吉の女房。中山道へ行方を追う爽太たちが出合ったものは…
薄明りのなか、あいつが帰っていく——八人の市井の女の生活を通して、江戸の艶、女心の粋を繊細な筆致で描く味わい深い短篇集
居酒屋を営む年増の許に貸本屋が転がり込んだ。元は大版元の息子というその男を、ある日若い女が訪い……。女心が切ない七篇収録
維新後も龍馬の妻として生きたお龍。三味線を抱いて高杉普作の墓守を続けるうの。志士を愛した女たちの胸に残る恋心の悲しい行末
日本文化の最先端と伝統が同居する街・銀座。江戸、明治以来の老舗の職人たちを訪ね、その技能と人間像を直木賞作家が克明に描く
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