作品
元就は二十一歳の初陣から半世紀にわたって戦闘者として生き抜き、安芸の小豪族毛利氏を中国に君臨する大大名に仕上げた。不世出の智将元就、同時代を生きた武将の足跡を描く歴史読物。
一八○三年、常陸にUFO出現。巨大な光の円盤の舟から異様な服を着た婦人が出て来た――虚ろ舟飛来記に心血を注ぐ馬琴と倅宗伯
“日本最高の戦術家”と称された児玉源太郎。日露戦争の激戦地二〇三高地攻略の立役者として知られている児玉は宰相の座を目前に急死する。明治の軍人の波乱の人生。(清原康正)
長州に生まれ、奇兵隊を組織し、型破りの行動力で乱世を生きた幕末の革命家の二十八年の壮絶な人生を描く長篇。高杉は生涯に四百篇もの詩を詠んだ詩人でもあった。(山本容朗)
幕末から維新後、あらゆる戦争に参加した生粋の軍人でありながら司法大臣として司法に心血を注いだ軍人政治家五十年の激動の生涯
日本占領計画はイエズス会宣教師を通じて企てられた。それは布教活動だけでなく、武力によるものだった。恐るべき陰謀の謎を解く
門司と下関を結ぶ世界初の海底トンネルが二十一年の歳月をかけて昭和三十三年に完成した。“夢の道”作りに賭けた男のロマンを描く
“歌に生き恋に生き”た世界的に名を馳せたオペラ歌手藤原義江。英国人の貿易商を父に、下関の琵琶芸者を母に持った義江の波瀾の人生を描いた直木賞受賞作。(田辺聖子)
昭和十七年、シンガポールで従軍画家藤田嗣治の絵のモデルになった陸軍軍曹が藤田の思い出を語る表題作など、兵隊もの六篇を収録
六万石の浜田藩は藩主の老中への猟官運動によって、危機的な財政難に陥った。海商会津屋八右衛門は藩の財政を救おうと、密貿易をするが、発覚し、切腹。書下し長篇。(山本容朗)
幕末期、宿命ともいうべき異国への憎悪に燃え、狂乱怒濤の中に自らの短い生涯の燃え尽きるときをめざして、ひたすら駆けて行く志士・久坂玄瑞の武と愛の軌跡を描く。(小林慎也)
雄藩長州に生まれ、奇兵隊を組織し、果断な行動で乱世を駆け抜けた若き獅子晋作の二十八年の軌跡を描く。著者会心の一千枚の長篇
(上を参照)
瑠璃光寺五重塔は山口盆地を拠点とする軍事貴族大内氏の生きざまを象徴する炎の塔である。豪毅な資質に恵まれた武将大内義弘の果敢な生涯を描く長篇歴史小説。(縄田一男)
歌に生き恋に生き、世界的に名を馳せた藤原義江。英国人の貿易商を父に、琵琶芸者を母に持った義江の波瀾の人生。直木賞受賞作品
同僚の変死を疑われた日本のエリート社員が逃亡先のハンブルクでかつて文通した女性を訪ねると、彼女は“飾り窓の女”になっていた
年上の女囚高須久子との交情を通して新しい松陰像に迫る表題作、理不尽な切腹を命ぜられた長州藩の三家老の三様の死にざまを描く「見事な御最期」など歴史短篇集
砲台築造、小銃術、造船術などの西欧の軍事技術を学びながら近代への道にめざめていく青年桂小五郎が、明治の官僚として檜舞台で活躍するまでの、激動の生涯を克明に描く長篇。
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