作品
“歌に生き恋に生き”た世界的に名を馳せたオペラ歌手藤原義江。英国人の貿易商を父に、下関の琵琶芸者を母に持った義江の波瀾の人生を描いた直木賞受賞作。(田辺聖子)
松陰のもとで学び、維新志士として、信念を貫く明治の政治家として「暴発」しつつ活躍した品川弥二郎の生涯に光を当てる歴史長篇。
二〇一五年大河ドラマの主人公・文の夫であり、幕末の動乱の中、尊攘派志士として激烈に駆け抜けた久坂玄瑞の生涯を描き出した傑作。
松下村塾、蛤御門の変、戊辰戦争、西南戦争……。歴史の重大局面には、この男がいた。新政府の高官となった彼が追い求めた悲願とは
戊辰戦争から日露戦争、自死の日、そして児玉源太郎との友情——動乱の幕末・明治を疾走した乃木希典の生涯とは。著者渾身の集大成
満州へ渡った活劇俳優が知った大杉栄虐殺の真相とは? 異能の書画家・雲道人の最期……それぞれの人生の光芒を描く円熟の短篇集
「愛染かつら」「西鶴一代女」「雨月物語」……数々の名作に出演、映画監督としても高い評価を得た大女優・田中絹代の一生を精緻に描く労作
激動の明治時代、実に三度も首相の座に就いた桂太郎。妥協と忍従の姿勢の陰で、桂は新生日本のために様々な布石を打っていた——
松竹の大スターから、巨匠溝口健二により世界の大女優となった田中絹代。その華麗な芸歴と複雑な私生活のすべてをここに描き出す
幕末期、宿命ともいうべき異国への憎悪に燃え、狂乱怒濤の中に自らの短い生涯の燃え尽きるときをめざして、ひたすら駆けて行く志士・久坂玄瑞の武と愛の軌跡を描く。(小林慎也)
砲台築造、小銃術、造船術などの西欧の軍事技術を学びながら近代への道にめざめていく青年桂小五郎が、明治の官僚として檜舞台で活躍するまでの、激動の生涯を克明に描く長篇。
(上を参照)
東西二大勢力によって日本の運命を支配する歴史的な死闘が関ヶ原で展開された。徳川幕府成立に至る“乱世”に生きた男たちを描く
軍人として陸軍大将、政治家としては三度目の首相の座についた桂太郎は日本癌研究会、地学協会、日本赤十字社、拓大の創立に尽力した
徳川慶喜だけにスポットをあてるのではなく、将軍慶喜を取り巻く背景、薩長の動きに焦点をあて、幕末の疾風怒濤を描いた歴史読物
幕末から維新後、あらゆる戦争に参加した生粋の軍人でありながら、司法大臣として司法に心血を注いだ軍人政治家の激動の生涯を描く。山田は日本大学の創始者でもあった。(重里徹也)
西国の覇者たらんとして中国に君臨する大大名に仕上げたのは智将毛利元就だった。息子隆元、元春、隆景、孫輝元など毛利一族を描く
ヨーロッパの大航海時代、日本布教の使命を帯びてイエズス会の宣教師ザビエルが鹿児島に上陸したのは一五四九年だった。冒険的宣教師の足跡と意外な素顔を描いた異色作品。
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