作品
第一期三十二巻に続き、司馬全集第二期の開始です。第一回配本は戦国期、信長、秀吉の天下取りを助け、自らも九州で覇をとなえたた稀代の知将黒田孝高の波瀾の生涯
日本と密接な関係を保ちつづけてきた中国を的確に理解しているだろうか。両国の歴史に造詣の深い両大家が、長い過去をふまえながら思索した滋味あふれる中国論。
江戸後期、ロシア船の出没する北辺の島々の開発に邁進し、数奇な運命をたどった北海の快男児、高田屋嘉兵衛を描いた雄大なロマン
大国ロシアと鎖国日本は、その接触早々から不幸な誤解を重ねた。ロシア使節の冷遇、その報道としての日本人村襲撃……。北の海で活躍する嘉兵衛の行手に暗雲が。
北海道の経営に乗り出した幕府の依頼を受け、嘉兵衛は東蝦夷からクナシリ、エトロフの海域に進出した。この海産物の宝庫でかれは理想の漁場の実現へ才能を注ぐ。
航海者として、また商人として実力を貯えた嘉兵衛は、ついに永年の夢であった北海道に上陸した。が、事件が起きた。幕府が東北海道の経営にのり出したのである。
故郷を追われ、船乗りになるしかなかった嘉兵衛は、しかしたちどころにその才能を開花させた。北海を夢見る彼はついに一艘の船を得た。古く小さな船であったが…
日本人をつらぬく原理とは何か。千数百年におよぶわが国の内政・外交をふまえながら、三人の識者、萩原延寿、山崎正和、綱淵謙錠各氏とともに、日本の未来を模索し推理する対談集。
オーストラリア北端の木曜島で、明治初期から白蝶貝採集に従事する日本人ダイバーたちがいた。彼らの哀歓を描いた表題作他「有隣は悪形にて」「大楽源太郎の生死」「小室某覚書」収録。
薩軍は強かった。しかし兵と銃弾が極度に不足、次第に南下するのであった――征韓論から西南戦争終結までの、嵐のような時代を描いた大河小説は、ここに完結する
(九を参照)
熊本、萩における士族の蜂起はただちに鎮圧された。鹿児島の私学校本営はついに挙兵し、熊本城めざして進軍する。迎える熊本鎮台は篭城を決意、戦闘は開始された。
(七を参照)
鹿児島で不気味な沈黙をまもる西郷派の影におびえて、大久保を中心とする政府はうろたえ続けた。追い打ちをかけるように、反政府運動は更に激化した。長篇全十篇
(五を参照)
明治六年、西郷隆盛の「征韓論」は破れて、彼は長年の朋輩・大久保利通と袂を分ち、野にくだった。新生日本は、早くも最大の危機を迎えた。堂々の大長篇小説全十冊
(三を参照)
明治新政府にはその発足時からさまざまな危機が内在外在していた。征韓論から西南戦争に至るまでの日本をダイナミックに捉えた大長篇小説。NHK大河ドラマ原作。(平川祐弘)
(一を参照)
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