作品
義経
国盗り物語 織田信長篇
国盗り物語 斎藤道三篇
燃えよ剣
幕末、長州藩は倒幕へ暴走した。その原点に立つ吉田松陰と、師の思想を行動化した高杉晋作を中心に変革期の人物群を描く長篇小説
ロシアにとっては侵略政策の延長線上におこった事変である面が濃いが、日本にとっては存亡を賭けた国民戦争たらざるをえなかった。日本は、別な文明体系へ転換してから三十余年後にその能力を世界史の上でテストせざるをえなくなった
明治には非能力主義的な藩閥というものはあったが、しかし藩閥は能力主義的判定のもとにうまく人を使った。明治日本というこの小国家は、能力主義でなければ衰滅するという危機感でささえられていた
日本政府がやった対露戦の戦略計画は、ちょうど綱渡りをするような、つまりこの計画という一本のロープをはずしては勝つ方法がないというものであった。ひとつでも踏みはずせば敗亡する。
坂の上の一片の雲をめざして切磋した好古・真之の秋山兄弟と正岡子規。伊予出身・三青年の哀歓を勃興期の明治を背景に描く大長篇
鹿児島の片田舎で薩摩焼の名器を焼き続ける高麗貴族の末裔たち。彼らの数奇な運命と望郷の念とを詩情豊かに描いた表題作ほか二篇
恩賞目当の武士と権威保持に汲々たる公家。武家時代開幕の前夜、源平公家三巴の争乱の中で、政治に疎い軍事の天才義経の歩む悲劇
並外れた統率力と智力で四国全土を平定し、天下を望みながら、雄図空しく秀吉政権に屈していった長曾我部元親六十年の無念の生涯
明治を一身に表徴する将軍乃木希典。ひたすらに死処を求めて、ついに帝に殉じた武人の心の屈折と詩魂の高揚を模索した評判の名篇
尊王佐幕、開国攘夷にたぎる朝廷幕府薩長を相手どり、「家康以来の名君」将軍慶喜が独演する、大政奉還劇の思わぬ結果と悲痛な破綻
幕末狂騒の江戸、京、大坂、西国で、二天一流の使い手天堂晋助は、幾多の危機に見舞われながらも、ニヒルに必殺の剣をひらめかす
幕末の激動期に歴史の風当りを最も激しく受け、心火を酒と女と詩に託した山内容堂を初め、島津、伊達、鍋島、四賢侯の苦衷と狼狽
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