作品
目が狼のように輝くので渾名が“ウルフ”。体は小さいが足腰のバネは抜群。東京見物につられて九重部屋に入った貢少年がケガや脱臼をのりこえ名横綱になるまでを描く相撲小説の傑作。
若乃花、千代の山、北の富士、琴桜……現役時代の栄光をかなぐり捨てて無名の若者たちを育て上げ、二子山部屋、九重部屋、佐渡ヶ嶽部屋の今日の隆盛を築き上げた親方たちの辛酸を描く。
若乃花の弟という宿命を負わされた貴ノ花。親方として大乃国、旭富士という新時代のスターを生んだ魁傑、旭国。四十年代を彩った三大関らを描いた相撲小説集。(解説・北出清五郎)
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