作品
安保闘争に倒れたヒロイン樺美智子。その死の真相は圧死か扼殺か。決め手となった目撃証言の学生は実在していなかった
神は数学におけるゼロと同じ。実在しないが実在する。実在するが実在しない。神不在のその先へ、人類はいったいどこへ向かうのか?
女中奉公の記憶を綴るタキの胸に去来する、昭和の家庭風景と奥様の面影、切ない秘密。そして物語は意外な形で現代に繋がり……
怪我をして苦悶する少年の姿に、少女は「他人には悟られてはならない感覚」を覚えた……。彼岸と此岸を自在に往還する傑作短篇集
食の世界に語り継ぐべき名店があり、そこに職人あり。祇園の割烹から渋谷の居酒屋まで、「一見さん」には書けない、ちょっといい話
山河豊かな小藩、少年剣士たちは兄の死や身分の葛藤を越え成長してゆく。子供と大人の境にある一瞬の美しい季節を瑞々しく描きだす
大番屋元締の鏡三郎のもとに持ち込まれる数々の厄介事。娘の家の隣に、米取引で儲けた大金を隠し持つという噂の隠居が越してきて
詩劇「崖のうへ」と、それをもとに科白を韻文で書いた「明暗」、2組の男女から立体劇空間をつくりだす「一族再會」などを収録
テレビ、新聞、本、既存のメディアを呑みこみ、個人のプライバシーや著作権も超える。創業者2人や競争他社に深層取材した初めての書
男はオヤジからが楽しい。「中高年お見合いパーティへ」「我が青春のエロ映画」「老眼鏡デビュー」など五十路を迎えた著者が綴る脱力随筆
役に立たない仕事論はもういらない。現場を動かすのは、やる気や情熱ではなく、一般ピープルの「怒られたくない」気持ちなのだ!
時代を観察し続ける著者のエッセイ第12弾。政権交代や芸能界、映画の薀蓄から、敗戦の記憶、面白い本、新型インフルエンザまで
「これで、おしまい」と宣言しつつ、まだまだ舞台から離れられない。吉行和子が綴る芝居、母・あぐり、兄・淳之介、妹・理恵の思い出
「まだまだ学ぶことがこんなにあったなんて!」曽我部恵一さん絶賛。中川敬さんのロングインタビューも収録。目印はみうらじゅんさんの表紙
警視庁捜査一課の黒田岳彦がやってきたI県縹村。事件捜査のパートナーは東京に複雑な思いを抱く未亡人警官・小倉日菜子だった
オール讀物新人賞史上最強の「ガールズ系小説」。女子校の甘くて苦い出来事を、やわらかく繊細な文章で描く受賞作ほか全4篇を収録
陸軍大学校第1期主席卒業生で東条英機の実父が、明治時代に書いた『麓之塵』『隔壁聴談』を抄録。陸軍将官しか閲覧できなかった極秘資料
ファイトパーティを主催するチームを解散して3年。東大生となったカオルは自分たちの偽者の存在を知り、アキに接触をはかるが……
生命は自己の中に矛盾を内包した存在である……。科学者としての旅路の中から「動的平衡」に続く新たな生命のロジックに到達する
骨董の美は、日々使い込み、触ることによって見えてくる——。白洲正子譲りの美意識で選んだ、古伊万里、李朝白磁、古信楽など
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