作品
著者が生前に目を通した最後の本「霊長類ヒト科動物図鑑」、没後に刊行された「女の人差し指」「夜中の薔薇」「男どき女どき」を収録
“辺境”に生きる人びとの日常生活にひそむさまざまなかたちのねじれ・歪みを鮮やかに浮かび上がらせる注目の作家の九つの傑作短篇
日本の海外進出企業が現地で直面する奇妙な事件を軽妙に描く表題作ほか二篇。日本人とアジアの関係を衝いたビジネス最前線小説集
イタリアの銀行頭取怪死を目撃した日本人。留学中の助教授と美しき人妻がP2組織に追われるスリルとサスペンスあふれる長篇推理
(上を参照)
日本文化は水の文化でもある。日本列島の自然は山も川も、先祖たちが手をかけて後世に贈ったものである。水を通して日本を考える
これほど惜しまれた人も少ない。突然現われてほとんど名人であると言わしめた全エッセイと全小説を七回忌を機に全三巻にまとめた
恋に憧れ、政争を忌みながらも、着々と理想国家建設に励む聖徳太子。その赤裸の実像を豊かな知識と雄渾なスケールで描いた話題作
作家志望だった多感なアンネに、隠れ家生活で残された自由は書くことだった。書かずにいられなかった童話十四篇とエッセイ十六篇
「平和論に対する疑問」と「國語改良論」への批判は、論壇文壇を震撼させた。その論争の帰結は今日既に明らかである。単行本未収録の金田一京助批判など、全五十四篇
大正七年から完成まで十六年の歳月を要した世紀の難工事・丹那トンネル。その土と人との熱く凄絶な闘いをみごとに捉えた力作長篇
商用の大金を持って姿を消す男が続出。行方を追うと“安囲い”の女の影が。江戸情緒と現代センスの見事な調和が魅力の粋な捕物帳
乾き切った現代にもまだまだこんなにある、心を打つ話、楽しい話、タメになる話。クスリと笑えてタメになる話を集めた好評第七集
発行時の普及版に付された木口木版画を百八十枚収録。百六篇のエッセイで当時の生活、風俗を詳しく綴って名作の理解を助ける好著
日本アルピニズムの草分けのひとり辻村伊助。高山植物の低地培養に腐心し、夢を追い続けた明治の男の生涯を描く著者最後の長篇
何か面白い話があると、つい人に教えたくなってしまう。女三十? 歳、ひとり暮しのくさぐさを軽妙な筆で綴るおなじみのエッセイ集
春は心がウキウキ。ショージ君の頭の回転も早くなってきた。そこで一筆。近ごろのファッション、グルメ、温泉ブームにご意見奏上
あらゆるものが滅び、すべてが原初にもどった敗戦直後の町で、金色に輝く湧水を飲む少年だけが生き残った。感動の長篇“詩小説”
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