作品紹介

世界の注目を集めつづけるプーチンだが、この「隣国の独裁者」の素顔は意外に知られていない。本書では豊富なエピソードや肉声を通じ、その人物像に迫る。貧しい労働者階級の家庭で育ったプーチンは、子供のころからの夢であったKGBに入るが、鳴かず飛ばずの中佐止まりだった。その後、ひょんなことからサンクト・ペテルブルクの副市長となり、中央政界に出てとんとん拍子に出世する。長年ノーマークの存在だったために、その経歴には謎も多い。資源依存型の経済運営で国策企業に側近たちを送り込むなど、あらゆる利権をクレムリンで掌握、外交面でも徹底した首脳外交で武器輸出のセールスマンとしても活躍してきた。一方、ジェット機を操縦したり虎退治をしたり、あるいは「国民との対話」という4時間以上のテレビ出演といった派手なパフォーマンスなどをみせるなど、メディア操作にも長けている。――世界の運命のカギを握る「黒い皇帝」の野望の原点がここに。 

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担当編集者より
プーチンといえば、柔道好きで親日的しかもキレる男というイメージですが、その実像はまったく逆です。実は、水戸黄門ばりの「国民との対話」を通して、ばらまき政治を繰り広げており、元KGB中佐だけあって諜報機関をつかった支配はかなり前近代的。これまで12年間の独裁に続き、さらに6年その地位にある隣国の独裁者について、我々はもっと知るべきではないでしょうか。(YS)

著者

名越 健郎

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