糖尿病といえば、生活習慣病であり、一度なったら治らない。摂生しつつも、いつなるかわからない合併症におびえる。そんなイメージが定着しています。しかし、東京で数千人の糖尿病患者を診ている牧田先生は、「糖尿病、恐るるに足らず」といいます。
糖尿病は「膵臓不全」ですから、確かに治りません。
しかし、極端な高血糖や低血糖状態を回避していれば、糖尿病で死ぬことはありません。では、なにが怖いのか。それが、糖尿病によって引き起こされる合併症です。合併症には3種類あります。腎不全(慢性腎臓病)、失明、壊疽です。
壊疽に至るまで糖尿病を放置する(される)ことは現在ではまず考えられませんから、問題は失明と腎不全ですが、かなりステージの高い糖尿病患者でも、失明は、外科手術で治せます。腎不全はなりかけで発見すれば、薬で治ります。
しかも、合併症になるかならないか、腎不全になるかならないかは、10年以上の生活習慣の蓄積によるので、昨日今日の血糖値やヘモグロビンA1Cに一喜一憂してもしょうがありません。つまり、糖尿病患者は、あまり毎日の摂生に気を病むことよりも、尿アルブミンを定期的に監視し、それが高まった時に、適切に薬を使って腎機能を回復させれば、健康で楽しい生活が謳歌できるのです。 その上で、糖尿病の人は、がん、心筋梗塞、脳梗塞、認知症の早期発見・早期治療に取り組んでほしい、と著者は言います。それらの病気になるリスクは、糖尿病の人とそうでない人を比べると、糖尿病の人の方が高いからです。それらの病気の早期発見・早期治療ができれば、糖尿病でも100歳まで生きられる。それが牧田式糖尿病最新治療です。
糖尿病とのまったく新しい付き合い方、合併症の克服の仕方、糖尿病でも健康で長生きするための秘訣を、豊富な実例とともに伝授します。
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