国民の8割が歯周病(半分は歯肉炎)だそうだ。しかし、歯周病を甘く見たらとんでもないことになる、ということが最近、詳細にわかってきた。
歯周病菌は700種ぐらいある。実は、驚くなかれ、そのバイキン量は尻の穴と同じぐらい! 入口と出口は同じぐらい汚い。菌の巣窟なのだ!
例えば、歯周病菌を放置しておくと、心筋梗塞のリスクは2・8倍、脳卒中の罹患率は20%増え、早産のリスクは7倍に。また、糖尿病の合併症とも深くかかわり、膵がんのリスクは1.6倍になる。アルツハイマーとも密接な関係もある。さらに、脂肪が増えて太りやすくなる他、高齢者の死因にもなる誤嚥性肺炎の原因菌であることもわかってきた。
まさに、歯周病は全身に影響するあまりにも恐ろしい感染症なのである。
ついでに言えば、インフルエンザの発症も、歯周病があるとないとでは、雲泥の差が出てくる。流行中の新型コロナ感染症も悪化させることが最近わかった。
本書は、歯周病がどうやって感染するかを明らかにし、主な原因となっている菌にスポットを当てる。例えば、その中の1つである最凶のジンジバリス菌は、口中の血液をエサにして激増する。だから、歯ぐきから血が出る人はすぐに歯医者に行ったほうがいい。
結論として言えるのは、歯周病の人はそれだけで寿命を縮めているのである。
この厄介な歯周病を、いかにして克服するかを解説する。
【序章】歯周病は国民病だ
●口のなかの細菌数はウンチと同じ!!
●歯周病は子どもから大人までかかる生活習慣病です
●歯周病は感染症。だからキスでも移ります
●10歳~19歳の四分の一以上が歯周病です
●口呼吸も歯周病を促進する
●子どものひどい口臭の原因は口呼吸にあります
【第1章】歯周病は全身に害をなす感染症
●歯周病の主な原因はキスなのです
●口のなかの細菌の多くは家庭内で移ります
●歯周病は一度なると、自然に治ることは絶対にありません
●愛犬、愛猫には自分の唇を絶対に許してはいけません
【第2章】歯周病の発症メカニズムをさぐる
●歯周病を悪化させのは疲労やストレス、最も悪いのはタバコ
●歯ぐきから血が出なければ、一生安泰です
【第3章】口中悪玉菌たちが引き起こす病気
●「歯くそ」一に一〇〇億~一〇〇〇億個の細菌が!
●重度の歯周病は認知症を引き起こします
●歯周病菌はいろんな病気に関係しています
・心筋梗塞 ・脳卒中 ・動脈硬化 ・肥満・メダボリックシンドローム ・糖尿病 ・早産・異常出産 ・誤嚥性肺炎 ・関節リウマチ ・骨粗しょう症
【第4章】口が臭い原因も歯周病
●歯周病は強烈な悪臭を放ちます
●歯ブラシは一カ月を目安に交換しましょう
【第5章】口の健康を保って新型コロナを予防する
●口中のケアで様々な病気を防げます
【第6章】食品で歯周病を防ぐ
●ビタミンC・Eは歯周組織に効く
●ユーカリ葉抽出物
●ウコン成分のクルクミン
●糖アルコールで注目のエリスリトール
【第7章】歯周病対策の最前線
●削って抜く治療から予防する歯科に変化しています
●歯科衛生士さんが多くいる歯医者を選ぶこと
●デンタルフロスや歯間ブラシは必須です
●マウスウォッシュは三〇秒で一日一回
●お酒で顔が赤くなる人は歯周病に要注意
●タバコは歯周病の最大の敵!
【第8章】健口は健康寿命と幸せ寿命のもと
●元気で長生きするには口の健康が一番の近道
●善玉菌をふやすには、食物繊維とオリゴ糖
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