それは佐藤紅緑が新進女優を狂おしく愛したことに始まった。大正から昭和へ、因縁の炎が佐藤家を焼き尽くす……圧倒的迫力と感動
物語は大正4年、佐藤紅緑が妻子を捨て、新進女優の横田シナを一方的に激しく愛したことに始まる。親への屈折した思いを胸に、散り散りになっていく八郎、節(たかし)、弥(わたる)、久の4人の息子たち。シナのつれなさに苦悩する紅緑が半ば別れを覚悟した矢先、シナの妊娠が判明。大正12年、愛子の誕生で、2人は離れられぬ宿命を漸く受け入れる。
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