池波正太郎生誕100年企画として、歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、映像化、ドラマ化。
「鬼、新時代。」が始まります!
「何だ?」
「いえ……別に」
「何かいいかけてやめるということは、おもしろくもない」
「まあ、お気のむずかしいことを……」
「おれが、当ててみようか。いま、お前がいいかけたことを」
「およしあそばせ」
「年寄りくさいことを……と、そういいたかったのであろう、どうだ?」
「おそれいりましてございます」
「うふ、ふふ……」
冒頭の他愛もない平蔵と久栄の会話だが、この夫婦は実に自然に愛情表現をする。
そんな平蔵に少女の頃から密かな思いを寄せていた女密偵おまさ。
おまさへの、平蔵の粋なはからいとは。
密偵たちの関係が大きく動くシリーズ第9巻。
「雨引の文五郎」「鯉肝のお里」「泥亀」「本門寺暮雪」「浅草・鳥越橋」「白い粉」「狐雨」の7篇を収録。
巻末に、エッセイ「私の病歴 池波正太郎」を特別収録。
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