単行本

ショートケーキ。 坂木司

1,540 (税込)
発売日2022年04月08日
ジャンルエンタメ・ミステリ
商品情報
書名(カナ) ショートケーキ
ページ数 192ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2022年04月10日
ISBN 978-4-16-391524-1
Cコード 0093
試し読み
書店在庫
ネット書店で購入
単行本

ショートケーキ。 坂木司

1,540 (税込)
発売日2022年04月08日
ジャンルエンタメ・ミステリ
商品情報
書名(カナ) ショートケーキ
ページ数 192ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2022年04月10日
ISBN 978-4-16-391524-1
Cコード 0093

ケーキは私を幸せにしてくれる

星の数ほどあるケーキの種類のなかでも、不動の人気を誇る「苺のショートケーキ」。「和菓子のアン」シリーズなど、甘いものを描いた作品に定評のある著者による、誰しも思い出のひとつやふたつはあるだろうショートケーキをめぐる5篇の連作集です。
大学生の<ゆか>と<こいちゃん>はどちらも、母との二人家族。父が出て行ってから買えなくなったホールケーキを求めて、ふたりは<失われたホールケーキの会>を結成、切れていないケーキを楽しんでいる。ある時、離れて暮らす父親から、「大事な話がある」と連絡があり……。(「ホール」)
俺が働くケーキ屋では、残りがちなホールケーキを予約なしに買ってくれるお客さんを天使と呼んでいる。天使の中には常連もいて、女子大生と思しきその二人組が俺は気になっている。どうやら彼女たちは、丸いホールのケーキにこだわっているようなのだ。(「ショートケーキ。」)
ケーキ屋で働く私には、嬉しいことがあったときにひとりで行う「趣味」がある。ケーキを冒涜しているようで人には言えないのだが……。
(「追いイチゴ」)
ママになった瞬間からさまざまなことがままならなくなった。大好きなショートケーキをもう一度ひとりでゆっくりと味わいたい。その願望を実現すべく、<あつこ>は二人のママ友と互助会を結成する。(「ままならない」)
央介の口癖は「嫁に行きてえ」、何事にも受け身で生きてきた28歳の会社員だ。ある時、領収書の不備を指摘されたのをきっかけに、会社の経理担当の女性のことが気になり始める。弟の学費を捻出するために倹約弁当を続ける彼女だが、どうやら本当はショートケーキが食べたそうなのだ。 (「騎士と狩人」)

目次

「ホール」「ショートケーキ。」「追いイチゴ」「ままならない」「騎士と狩人」

担当編集者より

突然ですが、スマホを出してみてください。そして、「ケーキ」と文字入力してみると、絵文字の第一候補として表示されるのは……そう、イチゴのショートケーキ。ことほど左様に、「日本人にとって、ケーキといえばショートケーキ」なのです。
このエピソード、実は、本書『ショートケーキ。』に登場するもの。
こよなく甘いものを愛する作者の坂木司さんは、いわば「最大公約数」的存在のショートケーキに苦手意識を持っていた時期もあったといいます(おいしいから、出されたら食べちゃうけど、だそうです)。
そんな著者が紡ぐ5篇は、ですから、単に甘やかで幸福なだけではありません。登場人物たちが滲ませる日々の少しのやりきれなさ、寂しさ、生きづらさは、きっと誰しも覚えのあるものでしょう。彼、彼女らはショートケーキを食べる、日常の小さな穴を埋めるために。
ショートケーキ一個分の優しさをもたらす本書を、どうぞご賞味ください。


著者

坂木 司

一九六九年東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。同作に始まる「ひきこもり探偵」シリーズが人気を博す。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞。同シリーズは累計百万部を超えるヒットを記録。甘いものをテーマにした『ショートケーキ。』、エッセイ集『おやつが好き』なども好評を博している。その他、『ワーキング・ホリデー』などの「ホリデー」シリーズ、「ホテルジューシー」シリーズなど、多数のシリーズ、著書がある。

一覧を見る

感想を送る

本書をお読みになったご意見・ご感想をお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社ウェブサイト、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただく場合がございます。

※いただいた内容へのご返信は致しかねますのでご了承ください。
※ご意見・ご感想以外は、こちらから各部門にお送りください。

メディア関係者・図書館の皆様

表紙画像のダウンロード

ご希望のデータがダウンロードできない場合や、著者インタビューのご依頼、その他の本の紹介に関するお問合せは、直接プロモーション部へご連絡ください。

雑誌・書籍の内容に関するご意見、書籍・記事・写真等の転載、朗読、二次利用などに関するお問合せ、その他については「文藝春秋へのお問合せ」をご覧ください。

書店在庫
ネット書店で購入
文春文庫は50年を迎えました! 特設サイト 米国を代表する作家、スティーヴン・キングの特設サイト 佐伯泰英特設サイト 吉永南央「紅雲町珈琲屋こよみシリーズ」特設サイト 2024 文春文庫 秋100ベストセレクション 阿部智里「八咫烏シリーズ」特設サイト