単行本

泣く男 古典に見る「男泣き」の系譜 寺田英視

1,870 (税込)
発売日2023年09月27日
ジャンルノンフィクション
商品情報
書名(カナ) ナクオトコ コテンニミルオトコナキノケイフ
ページ数 200ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2023年09月30日
ISBN 978-4-16-391722-1
Cコード 0095
試し読み
書店在庫
ネット書店で購入
単行本

泣く男 古典に見る「男泣き」の系譜 寺田英視

1,870 (税込)
発売日2023年09月27日
ジャンルノンフィクション
商品情報
書名(カナ) ナクオトコ コテンニミルオトコナキノケイフ
ページ数 200ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2023年09月30日
ISBN 978-4-16-391722-1
Cコード 0095

男だって、泣いていいんだよ!

 転んで泣く小さな男の子をみて、「泣くな、男だろ」と小声で呟く。そして、立ち上り駆け寄ってきた子を、「よしよし、偉いぞ」と頭を撫でてやる。強くあれ、雄々しくあれかしと、日本の男の子は育てられてきた。
 いつからか。
 日本の古典を紐解くと、英雄豪傑ほど派手に泣いている。「男泣き」という言葉もある。
 そして、「なく」ことを示す字の多いこと多いこと。
 啼、泣、号、呱、嘹、噭、欵、慟、啾、喞、これらはすべて「なく」ことを著わした字である。悲しくて泣く、大声を出して泣く、子供が泣く、遠くまで聞こえるほど泣く、声が出ず涙を流して泣く、さらにいえば,涕泣、慟哭、嗚咽、泣血、哀慟、歔欷、さめざめと泣く、めそめそと泣く……。
 本書は、古典に見える泣く男の姿百態を辿りつつ、「男泣き」の実相に迫ろうという試みである。
 材は主として、記紀、万葉、古今の歌集や、伊勢、平家、太平記など文学史書の類から採った。
 トップバッターは須佐之男命! そして倭建命、大伴家持ときて、やや色好みの涙、在原業平、源頼政、泣きそうもない木曽義仲を経由して、楠木正成と豊臣秀吉、最後は吉田松陰でしめる。
 もう、全編泣いてばかり。そう、男だって、いや、男だからこそ泣いていいんだよ、という本なのである。

目次

はしがき

第一章 須佐之男命――泣きいさちる神

第二章 倭建命――神と人のはざまに

第三章 大伴家持――公と私の涙

第四章 在原業平と源三位頼政――色好みの涙

第五章 木曽義仲――猛将の涙とその運命

第六章 大楠公と豊太閤――桜井の駅と難波の夢

第七章 吉田松陰――狂と猛の涙

終 章 涙は何を購うのか

あとがき

担当編集者より

昔から男は泣いてきた。むしろ、大泣きすることは男の特権なのだ。
しかし、何のために泣くかによって、男の価値は上がりも下がりもする。
天下の行く末を思って泣いた正成と、息子のことが心配で泣いた秀吉。
このコントラストこそが、筆者の言いたかったことなのだろう。
しかし、心配するなかれ、源三位の色好みの涙も、男の涙なのである。
さあ、今日も派手に泣くか!

感想を送る

本書をお読みになったご意見・ご感想をお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社ウェブサイト、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただく場合がございます。

※いただいた内容へのご返信は致しかねますのでご了承ください。
※ご意見・ご感想以外は、こちらから各部門にお送りください。

メディア関係者・図書館の皆様

表紙画像のダウンロード

ご希望のデータがダウンロードできない場合や、著者インタビューのご依頼、その他の本の紹介に関するお問合せは、直接プロモーション部へご連絡ください。

雑誌・書籍の内容に関するご意見、書籍・記事・写真等の転載、朗読、二次利用などに関するお問合せ、その他については「文藝春秋へのお問合せ」をご覧ください。

書店在庫
ネット書店で購入

Rankingランキング

全て見る

Eventイベント

最新イベント

一覧を見る
「八咫烏シリーズ」公式グッズショップが新商品とともに名古屋に上陸!
「八咫烏シリーズ」公式グッズショップが新商品とともに名古屋に上陸!
【金沢&富山W地元開催】新刊『銀嶺のかなた』刊行記念 安部龍太郎さんサイン会が小説の舞台となった加賀前田藩お膝元で開催!
【金沢&富山W地元開催】新刊『銀嶺のかなた』刊行記念 安部龍太郎さんサイン会が小説の舞台となった加賀前田藩お膝元で開催!
11/22(金)19:00~イベント開催! 中山祐次郎×秋谷りんこ トークイベント「お仕事小説を書こう!」
11/22(金)19:00~イベント開催! 中山祐次郎×秋谷りんこ トークイベント「お仕事小説を書こう!」
佐伯泰英特設サイト 阿部智里「八咫烏シリーズ」特設サイト 2024 文春文庫 秋100ベストセレクション 文藝春秋 コミック編集者募集 米国を代表する作家、スティーヴン・キングの特設サイト 吉永南央「紅雲町珈琲屋こよみシリーズ」特設サイト