日本人が知らない集団的自衛権

825 (税込)
発売日2014年12月19日
ジャンル政治・経済・ビジネス
商品情報
書名(カナ) ニホンジンガシラナイシュウダンテキジエイケン
ページ数 224ページ
判型・造本・装丁 新書判
初版奥付日 2014年12月20日
ISBN 978-4-16-661005-1
Cコード 0295

朝日新聞にも安倍総理にも騙されないために

中国は日本の領海でやりたい放題密漁し、虎視眈々と日本の領土を狙っている。
いまこそ日本の防衛力強化が必要なのに、安倍政権の説明を聞いても新聞やテレビをみても、「集団的自衛権」っていったい何なのか、さっぱりわからない。
集団的自衛権は本当に必要なの? 日本は戦争に巻き込まれやすくなってしまうの?……安全保障のエキスパートである小川和久氏が、集団的自衛権の「そもそも論」を平易に解説します。
本書の最大の特徴は、Q&A方式で読者目線の素朴な疑問に答えていること。
たとえば……
Q1 なぜいま集団的自衛権が必要なんですか?
Q2 自衛隊が勝手に戦争を始めたりしませんか?
Q3 日米同盟をやめたら日本はどうなるんですか?
……こうした疑問への平易な回答を読んでいるうちに、誰でも安全保障の知識が身につくようにできています。
まさに本書だけで集団的自衛権も外交・安保も憲法もぜんぶわかる。
学習意欲に燃える高校生からビジネスマン、そして政治家も必携の作品です。

目次

はじめに なぜいま集団的自衛権なのか?
Q1 なぜいまなのでしょう?
Q2 急ぎすぎではありませんか?
Q3 本格的な説明に入る前に……

第1章 集団的自衛権とはなにか?
Q4 そもそも「集団的自衛権」とは、なんですか?
Q5 行使容認で自衛隊は戦争を始めたりしませんか?
Q6 自衛隊が「憲法第9条を絵に描いたような軍事力」とは、どういう意味?
Q7 アメリカは日米同盟をどう考えているのですか?
Q8 日本はすでに集団的自衛権を事実上、行使しているとはいえませんか?
Q9 「日本的」な集団的自衛権の行使を、アメリカは受け入れるでしょうか?
Q10 もし日米同盟を解消したら、日本の防衛はどうなるのですか?
Q11 国家が安全と繁栄を実現する条件を、どう考えればよいのですか?

第2章 日本の安全保障をゼロから考えよう
Q12 憲法の解釈って、勝手に変えていいものですか?
Q13 でも憲法前文や第9条は一切の暴力を否定しているのではないですか?
Q14 憲法の条文そのものを変えてもいいものなんですか?
Q15 国連憲章には、集団的自衛権が出てくるのですか?
Q16 国連憲章の第7、第8章の「集団安全保障」に関する規定はどう読むべきですか?
Q17 「集団安全保障」と「集団的自衛権」は、どこが、どう違うのですか?
Q18 日米安保条約の条文はどんな中身ですか?
Q19 憲法・国連憲章・日米安保をふまえて、集団的自衛権をどう考えればよいのですか?

第3章 政治家と官僚の無知が自衛官を殺す
Q20 安倍政権が示した「4類型」が、イマイチよく理解できません。
Q21 安倍政権は「4類型」のほかに「15事例」も提示しました。これもよくわかりません。
Q22 政府が想定しているのは、米軍とだけ行動するという前提のようですが?
Q23 15事例について、OBを含めて自衛隊側は納得しているのですか? 海上自衛隊の艦艇は、自分が撃たれれば撃ち返せるが、防衛出動が発令されていなければ、僚艦が撃たれても反撃できない、と聞きました。本当ですか?
Q24「グレーゾーン事態」という言葉が出てきましたが、それはなんですか?
Q25 いまのままでは自衛隊もグレーゾーン事態に任務を遂行できないのですか?
Q26 武装集団はどんな武器を持っているのでしょう?
Q27 自衛隊を海外に出したとき、戦えますか?
Q28 国際常識から見たら、日本の武器使用の基準は豊臣秀吉の「刀狩り」と同じですね。がんじがらめになっている様子を少し整理してください。

第4章 亡国の「マスコミ世論」
Q29 集団的自衛権に関するテレビ番組を見ていても、まったく理解できません。私の頭が悪いからですか?
Q30 新聞記事を読んでもよくわからないのですが……
Q31 朝日新聞は、集団的自衛権を行使すれば自衛官に戦死者が出るとばかりに、ドイツの例を大きく取り上げました。これは本当ですか?
Q32 朝日新聞は誤報の「訂正」を出しましたか?
Q33 朝日新聞はなぜ誤報を放置するのでしょうか?
Q34 朝日以外の新聞記事はどうでしょうか?
Q35 マスコミに登場する論者に問題はありませんか?

第5章 「歯止め」としての集団的自衛権
Q36 集団的自衛権の行使に「歯止め」が必要と言いますが、
法律が歯止めになりますか?
Q37 湾岸戦争のとき、日本はアメリカに引きずられる一方だったのでは?
Q38 日本側が中国に領海侵犯を許してしまっていることには、どんな問題があるのでしょう。
Q39 日本の民主主義は大丈夫なのでしょうか?

おわりに

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担当編集者より

日本の領海でやりたい放題の中国、核ミサイル開発を進める北朝鮮……。はたして日本は集団的自衛権で国を守れるのでしょうか? また「自衛隊が戦争に巻き込まれる」といった批判は本当なのでしょうか? 安倍内閣も誤解していた議論の本質を安全保障のスペシャリストが、読者目線の素朴な疑問に、これ以上ないほどわかりやすく回答します。これ一冊で憲法、外交、安全保障、軍事のすべてがわかる優れモノです。

著者

小川 和久

軍事アナリスト。1945年、熊本県生まれ。陸上自衛隊生徒教育隊・航空学校修了。同志社大学神学部中退。地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。外交・安全保障・危機管理(防災、テロ対策、重要インフラ防護など)の分野で政府の政策立案に関わり、国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、日本紛争予防センター理事、総務省消防庁消防審議会委員、内閣官房危機管理研究会主査、隊友会理事などを歴任。小渕恵三内閣では情報収集衛星、ドクター・ヘリ実現に中心的役割を果たした。2012年から、静岡県立大学特任教授として静岡県の危機管理体制の改善に取り組んでいる。『「アマゾンおケイ」の肖像』(集英社インターナショナル)、『メディアが報じない戦争のリアル』(SB新書)、『フテンマ戦記』(文藝春秋)など著書多数。

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