連続殺人犯 小野一光

924 (税込)
発売日2019年02月08日
ジャンルノンフィクション
商品情報
書名(カナ) レンゾクサツジンハン
ページ数 384ページ
判型・造本・装丁 文庫判 軽装 並製
初版奥付日 2019年02月10日
ISBN 978-4-16-791231-4
Cコード 0195
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連続殺人犯 小野一光

924 (税込)
発売日2019年02月08日
ジャンルノンフィクション
商品情報
書名(カナ) レンゾクサツジンハン
ページ数 384ページ
判型・造本・装丁 文庫判 軽装 並製
初版奥付日 2019年02月10日
ISBN 978-4-16-791231-4
Cコード 0195

我々の内なる「魔」の姿を掘り出した――重松清さん激賞!

残酷にもほどがある!
凶悪殺人犯を取材し続けた男が、もっとも戦慄した10人の肉声とは?

新章 筧千佐子(近畿連続青酸死事件)を増補!『殺人犯との対話』を改題。

誰でも一瞬の激情にかられて人を殺してしまう可能性はある。だが何度も、何人も殺害してきた連続殺人犯は、「悪に選り分けられた者たち」ではないか――?
数多の殺人事件を取材してきた著者が、拘置所の面会室で、現場で、ゾクリと震撼させられた10人の連続殺人犯の声を綴る。

「蚊も人も俺にとっては変わりないと」(北村孝紘・4人殺人)
「私の裁判はね、司法の暴走ですよ。魔女裁判です」(松永太・7人監禁殺人)
「ふざけんなっ。おら、フイルム出せって言ってんだろが」(畠山鈴香・2児殺人)
「頭のなかが真っ白になって、逃げ出したかった」(下村早苗・2児虐待死)
「私の『生』そのものがあるべきではなかった」(山地悠紀夫・姉妹強姦殺人)
「血が汚れている」(角田美代子・8人殺人)
「どこでくらしても、女ですもの。女ですもの……」(筧千佐子・4人殺人)

解説・重松清

CASE 1 北村孝紘 【大牟田連続4人殺人事件】
「きさんか?(貴様か?)つまらん記事ば書いとうとは」。面会室で罵倒してきたのは、金目当てで4人を殺した「史上最凶一家」の次男。だが面会を重ねるうち、暴力団一家に育った男は意外な表情を見せ、ある頼み事をしてきた。

CASE 2 松永太 【北九州監禁連続殺人事件】
「先生、私の裁判はね、司法の暴走ですよ。魔女裁判です」。饒舌に、にこやかに語る男は、自らは手を下さずマインドコントロールで一族7人を監禁し、殺し合わせた。悪魔とは、意外とこんな屈託のない存在なのかもしれない――。

CASE 3 畠山鈴香 【秋田児童連続殺人事件】実の娘と近隣の男児との連続殺害容疑がかかる“被害者の母”は、つめかける警察と報道陣に、「ふざけんなっ」と取り乱した。憑依されたかの如き爆発、沸騰した体温を至近距離で感じて、私はなぜか確信した。これは殺っている――。

CASE 4 鈴木泰徳 【福岡3女性連続強盗殺人事件】
愚かなのか、恐るべき無自覚なのか。男が3人の女性を強姦・強盗目的で殺害したのはトラック配送業務中。しかも被害者の携帯電話を奪い、アダルトサイトに利用したことで犯行が発覚した。尋常でなくキレやすい男の足跡を追う。

CASE 5 下村早苗 【大阪2児虐待死事件】
真夏のマンションに閉じ込められ、脱水と飢餓で2児が死亡。だが風俗嬢の母はその間も遊び歩き、SNSに投稿していた。世間を震撼させた犯人の実父が今ようやく語りはじめる。彼女もネグレクト(育児放棄)を受けていたことを。

CASE 6 山地悠紀夫【大阪姉妹殺人事件】
「母親を殺したときのことが楽しくて、忘れられなかった」「死刑でいいです」。無辜の姉妹を強姦殺人した22歳の男が主張したのは「快楽殺人」だった。それは本心なのか。少年審判時の弁護士と精神科医が無念とともに語る、その実像。

CASE 7 魏巍 【福岡一家4人殺人事件】
面会室に現れたのは、小柄で色白な青年だった。わずかな金銭のために一家4人を惨殺し、海に遺棄した中国人留学生グループの一人だ。両親に「悔」一字を大書した手紙を送った彼と対話を重ね、中国へも取材し、心のうちを追う。

CASE 8 高橋裕子 【中州スナックママ連続保険金殺人事件】
かつて「白雪姫」と呼ばれたお嬢様音大生は、美貌のスナックママになり、いつしか、交際した男を恐喝し、保険金目当てで二人の夫を連続で殺害する「魔女」へと変わっていた。なにが彼女をそうさせたのか。その“魔性”の証言。

CASE 9 角田美代子【尼崎連続変死事件】
小さなトラブルから家庭に入り込み、財を吸いとり、犠牲者ファミリーを拡大する――死者は事件化されただけで8名、「鬼女」「モンスター」と言われたその手口を、家族を「被害者」と「加害者」に分断された父が苦渋とともに語る。

CASE 10 筧千佐子【近畿連続青酸死事件】
〈どこでくらしても、女ですもの、女ですもの……〉拘置所からの手紙で、面会室で、筆者に秋波を送ってきた〝後妻業の女〟。彼女の周囲では20年間に10人以上の高齢男性が死去していた。「あの人は殺めました」と告白する虚無に迫る。

担当編集者より

いま日本で最も殺人事件を足で取材しているライターといって過言ではない小野一光さん。「人が人を殺す」ことを考え続けるなかで、「激情にかられての殺人はありうるが、『連続殺人犯』は、悪に選り分けられた者ではないか?」と思い至ります。そこで十人の有名連続殺人犯をレポート。
「蚊も人も俺にとっては変わりないと」「私の裁判はね、魔女裁判ですよ」「血が汚れている」――拘置所の面会所で、現場で震撼させられたセリフとは。
文庫版〝後妻業〟筧千佐子の章を増補しました。読後感の悪さ、保証します!(担当AW)

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