作品紹介

仕事と結婚、ご出産への重圧、公務と育児、「人格否定」と「適応障害」――
苦しまれた日々を超えて。

『ザ・プリンセス 雅子妃物語』を増補・改題した傑作ノンフィクション!

令和を迎えて――文庫のための前書き
【序 章】幸せの黄色いワンピース
1993年1月19日、喜び溢れる皇太子と、黄色のワンピースに身を包んだ雅子さんの婚約会見で、笑顔が弾けた。だが、そこには将来の苦難を予感させる何かがあった──。

【第1章】帰国子女の憂鬱
1歳でソ連へ、4歳でアメリカへ──。日本に帰国した時には7歳。外交官の娘として、出会いと別れを繰り返し、田園調布雙葉学園に小学校3年で編入した雅子さん。のんびりした校風が合ったのか、次第に動物好き、スポーツ好きの個性を発揮する。

【第2章】「根無し草にはなりたくない」
8年ぶりの米国、飛び級で高校2年に編入。忘れてしまった英語、積極性が求められる授業―不安は小さくなかった。猛勉強のかいあってハーバード大を優秀な成績で卒業したとき、その胸に湧いたのは「日本人として、日本で働きたい」という思いだった。

【第3章】新人外交官の悩み、お妃候補への戸惑い
ハーバード大卒の美人外交官、しかも父親は条約局長──そんな情報から皇太子のお妃候補に推されたことなど知らず、雅子さんはスペイン王女の歓迎パーティのため東宮御所に向かった。きっと外交官としての将来に役立つに違いないと思いながら―。

【第4章】皇太子妃選定「極秘プロジェクト」
皇太子の思いを受け、宮内庁の〝小和田雅子さんプロジェクト〟が始動した。父への仲介役から、しだいに説得の輪が広がっていく。度重なる皇太子からの電話にとまどう小和田家。しかし皇太子の真摯な人柄が、次第に雅子さんの心を動かしていく。

【第5章】ご成婚――雅子さんのいちばん長い日
ついに来たその日。雨模様のなか「結婚の儀」を終え、パレードに出発すると、雲間から光がさした。天までも祝福しているようだった。実家を出るときにも見せなかった涙が、雅子妃の頬を伝った瞬間とは──。

【第6章】「新皇太子妃」に差す影
子どもを切に望みながら授かれないことへの悲しみは、皇太子妃とてかわりない。「ご懐妊説」を繰り返す報道への戸惑い、阪神大震災直後にうしろ髪を引かれつつ旅立った中東訪問への批判、海外メディアの「雅子妃は籠の鳥」報道──新皇太子妃は困惑していた。

【第7章】長官が尋ねた「お身体のこと」
「ご懐妊への自覚」がないという誤解のなか長官が雅子妃にかけた言葉とは。極秘裏に治療を始められ、ようやくみえた懐妊の兆候。宮内庁と医師の判断に従い、ベルギーに出発されたが──。流産の悲しみが癒えない雅子妃に、「厳しい叱責」が浴びせられた。

【第8章】愛子さまご誕生までの全舞台裏
ご夫妻は誕生まで男子か女子か決して知ろうとはされなかった。わが子の誕生は、何にも代えがたい人生の喜びだ。長く望んで努力されてきたなら一層の感激だろう。だが女子が生まれた次の瞬間から「第二子を」と求める声に晒されれば──。

【第9章】涙が止まらない
8年ぶりの外国訪問のかげで、雅子妃のお身体には今までにない「お疲れ」が。わが子への思い、皇太子妃としての自分を否定されるかのような宮中晩餐会の出来事。雅子妃の心は疲れ果てていた。そんな時に追い打ちをかけるような長官の「第三子発言」が。

【第10章】「人格否定発言」初めて語られる真相
「雅子のキャリアや人格を否定するような動きがあったことも事実です」衝撃的な発言の真実を徹底取材で検証する。秋篠宮から、天皇から、相次ぐ皇太子への苦言。事態の収拾に躍起となる宮内庁。雅子妃の病気に批判的な声は高まっていく。

【第11章】ようやく治療がはじまった
皇太子の衝撃的な発言がきっかけで、ようやく専門の医師がついた。私的外出から公務へ、できることから少しずつという日々のなか、オランダ王室からの招きで実現した海外静養。だが父の転勤で、外交官として、日常だった外国へのフライトが大きな試練でさえあった。

【第12章】悠仁さまご誕生――急転する皇室の運命
男子誕生――皇室に大きな吉事が訪れ、公私の新たなバランスを模索する皇太子ご夫妻。だが雅子妃の活動が広がるにつれ誹謗のターゲットになった。さらに「お言葉を大切にしていただきたい」とあえて会見の場で皇太子への苦言を繰り返す宮内庁幹部。その真意は。

【第13章】愛子さまが学校に行けなくなった日
乱暴な児童の存在で登校を怖がるようになった愛子さま。いま手を尽くさなければ、二度と学校へ行けなくなってしまうかもしれない――雅子妃の登校お付き添いにかけた思いは理解されず、いわれなき中傷が広まる。そして、東日本大震災が日本を襲った。

【第14章】ご成婚二十年――雅子妃はお幸せだったのか
聡明なひとりの女性が、愛情あふれる結婚をした。しかしいつの間にか、彼女の微笑みは消えてしまった―。だが雅子妃は一歩ずつ、オランダ国王即位式、東北三県の被災地訪問へと歩みだした。そして愛子さまの成長を見つめるその目に涙が――。

【終 章】令和の皇后として
愛子さまの「令和」の手習いを壁に張り、雅子妃は新皇后としての準備に自らを奮い立たせていた。即位の日、あの笑顔が甦った。一般参賀では、幸せの黄色いワンピースを彷彿とさせるお姿が――。人びとを癒しながら癒される、新皇后の公務が始まる。

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担当編集者より
皇后になられた雅子さまの笑顔のご公務ぶりに、ほっと癒される方も多いのではないでしょうか。
ただ、平成の間の長いご療養が、国民に不安を与えてきたことも事実です。
ではなぜ、雅子さまの笑顔は失われたのか。ジャーナリストの著者は、徹底した取材でその半生を描きだしました。すると、ご病気の直前の宮中晩餐会で、雅子妃だけが皇族として紹介されないかのような事態があったことなど、知られざる事実にたどりついたのです。
仕事と結婚、出産への重圧、公務と育児、「人格否定」と「適応障害」――ひとりの女性が、苦しまれた日々をいかに超えてきたか。共感を呼ぶ物語です。(担当AW)
商品情報
書名(カナ) コウゴウマサコサマモノガタリ
ページ数 512ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2019年07月10日
ISBN 978-4-16-791323-6
Cコード 0195

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