作品紹介

もういちど、ガリヴァーを呼び戻すために――。

名手・吉田篤弘が贈る、おかしく哀しく奇妙で美しい、色とりどりのおもちゃ箱のような短編集。


それは、「テントン」と名乗る男から来た一本の電話が事の起こりだった。男の誘いに乗り、新聞記者のSはある島へ向かう。出迎えたのはミニチュアの家が連なる街と、赤児ほどの背丈しかない男。「ようこそ我らの王国、リリパットへ……奇妙な味わいの表題作「ガリヴァーの帽子」

元作家と元シェフが暮らし始めた洋館に現れた王子の奇妙な顚末を描く「孔雀パイ」

奇妙な夢の中で、川を下りながら鰻屋を経巡る「ご両人、鰻川下り」

シャンパンの泡たちの短い一生を描いたおかしな寓話「かくかくしかじか」

ほかに、コーヒーカップを持つと手がなぜか震えてしまう「手の震えるギャルソンの話」、彼女の残していったトースターをめぐる奇妙な出来事を描いた「トースターの話のつづき」など。

読む人々を、不思議な世界へといざなってくれる、物語好きの大人のための8編。

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担当編集者より
事の起こりは、編集部にかかった一本の電話。
「テントンです」と話す人物に誘われて、
無人諸島のある島へ降り立った新聞記者のS。
そこで見たものは、ミニチュアの街に小さな男。
あの『ガリヴァー旅行記』に材をとった小説は、その後思いもかけない展開を見せて……。

「小説を書くことによって、自分の中から這い出てきた得体の知れないものと出会いたい」という著者の持ち味が存分に発揮された、摩訶不思議な短編集。

1ページ目を開いたときから、そう、物語はもう始まっているのです。
商品情報
書名(カナ) ガリヴァーノボウシ
ページ数 240ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2020年03月10日
ISBN 978-4-16-791459-2
Cコード 0193

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