作品
光を失いつつ美濃屋の主として忙しい日々をおくる信太郎と、その身を案じるおぬい。ある日、江戸を大きな揺れが襲う。感動の最新作
「この世の定め事と思って、信太郎と添いとげておくれ」おぬいの窮地を救った卯兵衛は倒れてしまった。人情始末帖シリーズ第四弾
剣友・源吾の首をとった窃盗団の頭領、張竹芳を追って、卯之助と正五郎は上海へ。そして事件帖はついにクライマックスを迎える
信太郎の目が見えない……。美濃屋に帰ってきた勘当息子の悲劇を救うべく、おぬいは引手茶屋を捨て、女中となる。感動の全五篇!
勘当息子の信太郎が父親になった。その喜びも束の間、幼なじみの元吉が何者かに刺されてしまう。『おすず』『水雷屯』に続く第3弾
売れっ子芸者のおむらは、薩摩藩士の恋人のため洋妾となり、英国公使館に潜入する。生麦事件にゆれる幕末を描いた傑作歴史長篇
おぬいの窮地を救ったのは、信太郎の父・卯兵衛だった。信太郎とおぬいの関係を案ずる卯兵衛はある日倒れて……好評シリーズ第四弾
手形を奪われ、さらに妾に逃げられた信太郎の義兄・庄二郎。信太郎も勘当中の身で子供ができてしまい……。好評シリーズ第二弾
許嫁だったおすずが賊に襲われて自害した。自責の念を抱えながら、信太郎は賊を追う——。中山義秀文学賞受賞の珠玉の短篇連作集
おぬいが女の子を生んだ。信太郎は勘当の身でありながら、父親になったのだ――。「おすず」「水雷屯」に続く好評シリーズ第三弾
義兄の妾さわぎに驚かされた信太郎だが、水雷屯――多事多難の卦は信太郎にも当てはまりそうだった。おぬいがやや子を宿したのだ
「一度だけ」と身を投げ出したおすずを信太郎はやさしく諭した。そのおすずが襲われ、自害して果てた。信太郎は盗賊一味を追う
築地の旅籠で女一人男二人の心中と思われる死体が発見された。新聞社の探訪員と犯人探しに乗り出した元旗本の過去が明らかに……
明治初期、自分の小指を切りおとすほど、激しく、したたかに生きた遊女の半生を描く「妖花」と「朱唇」「夕化粧」「出陣」「疑惑」「げんまん」など六篇の作品集。(北原亞以子)
築地の旅籠で元士族、板前、飲み屋女将の死体が発見された。死因は青酸カリによる毒殺。新聞社探訪員と元旗本が犯人探しに乗り出す
旗本から落語家となったが、江戸市中の寄席に火薬を仕掛けた三笑亭可楽を描く表題作と、彰義隊から落語家になった三遊亭遊三を描く「ふらふら遊三」を収めた異色作品。(吉田伸之)
祖父、父と三代にわたって、「江戸名所図会」を著わした斎藤月岑は、江戸最後の名主でもあった。表題作のほかに、デビュー作である「男の軌跡」を収録する力作。(縄田一男)
最後の木版浮世絵師といわれた光線画家・小林清親の波瀾に充ちた半生と江戸から明治に移りかわる風俗、庶民の生きざまをあざやかに描いた第百回直木賞受賞の長篇。(田辺聖子)
百四十数点の絵を残し、わずか十カ月で消え去った写楽。蔦重、京伝、歌麿、蜀山人……天才異才総登場の天明寛政の江戸に写楽の正体を追い求める直木賞作家の野心作。(解説・白石一郎)
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