作品
彼は本当に250年前のカストラートの生れ変りなのか? あの男が放つ妖気が私を翻弄し狂わせてゆく。究極の官能を描く傑作長篇
冬の京都、山間の雪の宿で、別れるための4日間を過ごす……女と男の性愛と恋情の極みを静かに奏であげる。これぞ恋愛文学の極致
憎しみは歓喜を呼び、恐ろしいほどの歓喜の中でやはり憎んでいる。人の奥底に潜む罪悪と官能を美しくも凄惨に描いた珠玉の6篇
ベネチア、サン・ドニ、ウィーン、ヴェローナ……。ヨーロッパの古都市に潜む魔の空間と時間から、恐ろしくも不思議な物語が始まる!
25年ぶりに再会した中年の男女の激しく一途に燃える愛。すべての現実感が消えるほどの〈結晶のような〉物語。谷崎潤一郎受賞作
去勢歌手の生れ変りドニ。彼は二五〇年前の復讐のため私の恋人を陥れたのか? 魔都ナポリを舞台に繰り広げられる血と愛憎の物語
旅先の朝のコーヒー、もぎたての青いトマト、水底で眠る魚の群れ……人生を彩る幸福な瞬間。豊かに生きたい人に捧げる名エッセイ
トラウマ、秘密、罪悪感……死をひきよせる女たちの心に巣食う罪の花。作家・高樹のぶ子の新境地を示す美しくも凄惨な連作小説!
港町で生活する34歳のミホが、60代のへなちょこ老人と同棲するまでに至る顛末を、哀しくもユーモラスに描いた第128回芥川賞受賞作
月日貝、五月闇、寒茜……。季語が紡ぎだす生命の不思議、稠密な性の交感、人生の哀切を官能的な文章に結晶させた十二の短篇連作
大雪山国立公園の湖底に眠る幻の女性。彼女と英語教師の間に生まれた娘を自ら育てあげた元恋人の愛執の年月を描く表題作など八篇
心中で生き残った女性と死んだ男性の身代りとして付き合った従兄の大人の関係――正常と異常の間を揺れ動く女性の心理を描く力作
出逢いとともに、激しく一途に燃えた恋。流れ去る時の中、テレビマンと刀鍛冶の娘は、人生を懸けて魅かれあう。感動の恋愛小説!
出会い、別離、再会。愉楽と切なさ。今自らもっとも切実な主題を想像力の限りを尽くして語った官能と夢幻の香り濃き連作短篇十篇
季語に触発されたイメージが、時に切なく時に妖しく、自由に乱れ翔ぶ。昇華された官能を描いて並びなき著者が贈る愛の名品十二篇
新聞記者と生物の高校女教師の結婚生活は、夫の不倫で破綻したが、六年ぶりで再会した二人は恋の発熱のように激しく求め合う。現代の究極の愛と官能を追求した問題作。(川西政明)
53歳のテレビ局長と45歳のバイオリニスト、45歳の医師と28歳の水泳教師。中年の愛は家族の絆をどう変えるか。愛し、傷つけ、いたわり合う二組の男女を、それぞれの立場から描く長篇。
別離、再会、愉楽と切なさ。そして死……。水に始まり水に環る官能と夢幻の香り高きアクア・ファンタジー十篇。女流文学賞受賞作
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