作品
露伴、一葉から吉行、三島、水上勉まで。明治以後の日本の小説の中から、宮本輝さんが極私的に選んだ「今読んでほしい」珠玉の十五篇
突然、目の前で身を投げた女から、死後に手紙が届く。四十二年前に自分を捨てた母が暗闇に見たものは? 人間の宿命を問う畢生の巨篇
「十年後、僕は結婚を申し込みます」見知らぬ少年の手紙にはそうあった。出会いと別れ、運命の転変、人が生きる拠り所とは何なのか?
開高健、渡辺淳一、村上龍、宮本輝、景山民夫、そして阿川弘之が語る「男とは」、「幸せとは」。十二人の男たちの核心にアガワが迫る!
女は順哉の目の前で身を投げた。死んだ女からの謎の手紙。四十二年前の夜、母が暗闇に見たものは? 宿命とは何かを問う傑作長編
男と女、母と子、人それぞれの愛憎と喜び悲しみを、三十枚の原稿に結晶させた珠玉の七篇。人生の陰翳を描き惻々と胸を打つ短篇集
「同姓愛」という性癖を抱えた兄と弟。近親憎悪から四十年以上も音信不通にあった兄弟の絆を渾身の筆で描く話題作。「バスタオル」併録
日本資本主義を生んだ栄一、それを引継いだ敬三、その狭間で廃嫡の憂き目にあった篤二。大宅賞作家が新資料を得て三代の謎を解く
ハンガリーからやってきた留学生に、城田家の十二人と犬一匹はテンヤワンヤ。笑いと涙の物語が問う、家族の愛情と人と人の絆——
借金を残して父が逝き、極貧のバイト暮らしを余儀なくされた大学生・哲之。彼の挫折と再生を土田世紀が骨太なタッチで描いた話題作
家康の甥として育ち長じて名門後北条家最後の当主となった保科久太郎の生涯の秘密とは? 表題作など注目の俊英の力作時代中篇集
唐の都・長安。夜に輝く牡丹を生みだした利発な少年黄良が、狡猾な宦官相手に知略をめぐらす狂騒曲の果ては? 玄妙あふれる短篇集
人それぞれに、隠れたドラマと涙がある。われわれの隣人たちが抱えている様々な人生を陰翳深く描いて、そくそくと胸をうつ短篇集
ドナウ河の旅をふりかえり著者は述懐する。「この旅が私の人生の喜びと悲しみをつくった。喜びと悲しみの種を持ち帰った」。小説『ドナウの旅人』の原風景を記す紀行文集。(松本徹)
コンラッドの『青春』、井上靖の『あすなろ物語』、カミュの『異邦人』等、作家がよるべない青春を共に生きた三十二の名作。自伝的な思い出を込めて語った、優しくて痛切な青春読書案内。
東京とブダペスト。人生の岐路に立つ二人の若い女性、純子とアーギ。同時代を生きる二人はどんな選択をするのか。幸福への願いに揺れる生と性を描く、宮本文学の名篇。(大河内昭爾)
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