昼過ぎから始まった議論は例年以上に白熱。
かなり意見が分かれたものの、最後は深緑さん、宮下さん、柚木さんの作品に絞られ、最終投票で柚木麻子さんの『ナイルパーチの女子会』に決定した。
この作品については、「女子の人間関係が細かく書かれている」「友達ってすごく不安定で、見えないことがいっぱいあって、良い友人になれるかも、と思っても、ルールを破って関係が崩れていくことがある。それが自然に描かれている」「本が怖いことを実感できた一冊」「一回読み出したら止まらないパワー。日常の人間関係のことにまで話が広がり、議論が盛り上がった」など、様々な意見が飛び出した。
今年より、冒頭から選考会をオープンにしたため、新聞社などマスコミの取材が入るとともに、予選に参加した各校の他の学生たちの見学も可とした。
終了後は懇親会に移行。受賞の連絡を入れたところ、柚木さんが高校生と直接話がしたいということになり、急遽、電話で高校生たちと対話をすることに。筆者の喜びの声が高校生たちに伝わり、非常に盛り上がったひと時だった。
高校生直木賞実行委員会を立ち上げてからは2度目となった今回。実行委員会の代表・伊藤氏貴さんは「19名の初対面の高校生がなぜこんなに熱く語れるのか? 6冊の本を語り合う中で、自分たちの考えを深め合ったり、変化させていく現場に立ち会えて良かった」と語る。
昨年に引き続き、趣旨に賛同してくださった企業各社より賛助会員として援助をいただき、本代や選考会当日の交通費、宿泊費等にあてさせていただいた。
選考会の速報はオール讀物6月号(5月21日発売)のグラビアページに、詳しい模様は6月22日発売のオール讀物7月号に掲載します。
高校生直木賞ホームページ http://koukouseinaoki.com/
「高校生直木賞賛助会員」
・アマゾンジャパン
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