
24歳のときに『屋上のウインドノーツ』でデビューして以来、青春や音楽、スポーツにお仕事と幅広いジャンルの作品を生み出してきた額賀澪さん。デビュー10周年の節目に選んだテーマが「天才」です。史上最年少でプロ入りした中学生棋士、タピオカミルクティーの味もマカロンの味も知らない、かつての「氷上の妖精」、気がつかぬままに抜群の歌声を持ち、オーディションを駆け上がる天才中学生……。
5つの天才とその姿をそばで“観測”していた者たちを描いた連作短編集に、書店員さんからの熱い感想がたくさん届きました。(第3回/全4回予定)
宮脇書店境港店 林雅子さん
天才と呼ばれた人達の思いが凄く伝わってきました。
それぞれの舞台、闘い、葛藤、引き際も……
「星原の観測者」が一番お気に入りです。
星原さんのぼやき?がとても楽しかったです。
明屋書店 営業本部 丹下誠之さん
私の身近には<天才>はいなかった。私にとっての天才とはテレビの先の遠い遠い存在であった。圧倒的で絶望的な「才能」を目の当たりにしたら自分だったら生きていけないかもしれない。隣には絶対にいられない。そんな<天才>の隣で、羨望、嫉妬、憧れ、嫉み、愛、友情など様々な感情を抱え、それでも前を向いて生きていく5人の観測者の人生を紡いだ5つの物語。
うさぎやTSUTAYA宇都宮東簗瀬店 猪俣さん
才能には終わりがあるかも知れない。
それでも、人生がまだ続いていくならやれることがあるはずだ。
そしてきっと、そんな自分たちを見ていてくれる人もいるはずだと思います。
あるいはこの本が見守ってくれるのかも……?
精文館書店中島新町店 久田かおりさん
さまざまな競技や芸術において、天才と呼ばれる人はたくさんいる。そしてその人たちを直に、そばで、見続けた経験がある人も同じようにたくさんいるだろう。
天才を仰ぎ見ること、その天才ぶりを見続けること、そこにあるのは、嫉妬か、羨望か。
史上最年少でプロ入りした中学生棋士を撮るカメラマン、オリンピック金メダリストと再会した幼馴染み、新人賞を同時受賞した同じ年の売れっ子作家とぱっとしない作家。
安易な「嫉妬や羨望」なんて言葉を思い浮かべながら読んでいた自分が恥ずかしい。そんな言葉では言い表せない思いを額賀澪は切り取っていく。
これは、あきらめた夢のくすぶりを心の隅に隠して生きるあなたと、特別じゃない手を空に向けて伸ばし続ける私の物語だ。
そして夢見ることをあきらめた者たちを見つめる天才たちの物語でもあるのだ。
【天才望遠鏡】は天才を、そして天才が見つめ続ける望遠鏡なのだ。
アカデミアイーアスつくば店 東條充さん
5本の美しい短編映画を見たような読後感。登場人物ひとりひとりの想いや葛藤が痛いほどに伝わってきて、特にラストエピソードの「ごめんなさい」のくだりには身震いした。
壁にぶつかっている人、儘ならない現実に悩む人に読んでもらいたい。きっと顔を上げて、前を向く勇気が得られるはず。
紀伊國屋書店 アリオ鳳店 吉原朋子さん
いわゆる世に広く知られている何か突出した能力があることだけを天才と呼ぶのではなく、先見の明であったり、社会性であったり、人を育てたり、寄り添ったりすることも、素晴らしい能力である。その一人ひとりもきらめく星のように、世界中を照らす光である。
未来屋書店姫路大津店 沖川幾美さん
夢を見る人、新たな夢を目指す人、夢を探す人、それぞれ景色は違いながらも、キラキラと輝いて見えました。

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