全国の高校生が集まって討議し、直近1年間の直木賞候補作から「今年の一作」を選ぶ“高校生直木賞”。
昨年の第2回受賞作『宇喜多の捨て嫁』の著者である木下昌輝さんと、選考に参加した現役高校生が初対面するイベントがこのほど、東京・渋谷のHMV&BOOKS TOKYOで行われました。
集まってくれた高校生は、読書を愛する自称「本の虫」の3人。
普段は、小説について、友人と感想を言い合う機会がなかなか持てず、「高校生直木賞」に参加して、学校内に小説のことを語り合える仲間ができ、さらに、他校の生徒とも、交流できたことを喜んでいました。
司会は高校生直木賞実行委員会・代表の伊藤氏貴さん。約50席が用意された会場は、立ち見もでるほど賑わう中、高校生からは、
「小説家として生計を立てるのは大変か?」
「小説家になると、もてるのは本当か?」
などと、突っ込んだ質問が飛び出しました。
木下さんは、ユーモアを交えながら、「作家というのは競争も激しく、厳しい仕事。もてたいという動機で、小説家を目指すなら止めた方がいいんじゃないか」など、本音で回答。
イベント終了後には、静岡県立磐田南高校の近藤優奈さんが作った「てめェら、本読もうぜ!」と書かれた横断幕を持って、記念撮影する場面も。
高校生3人から寄せられた感想文には、木下さんへの感謝、小説に対する情熱が込められていました。