作品
作家倉田百三ら、近代日本の多くの神経症患者を救った森田正馬。その功績を問いつつ、現代にまで続く「病める社会」に警鐘を鳴らす。
『逝きし世の面影』の著者の原点は、実は西洋文学、特にロシア文学。ドストエフスキー、トルストイ以外にもある名作を味わう。
「幼少期は英語より漢学が好きだった」と語る漱石。未だ色あせないその漢詩の世界の魅力を、杜甫や王維と比較しながら縦横に論ずる。
ヨーロッパは「田舎」であり、「中東と地中海沿岸」こそ世界史の中心だ。サイード『オリエンタリズム』よりラディカルな世界史論。
この国の成立ちの根幹をなす古代史。本居宣長、津田左右吉、亀井勝一郎など、碩学の論考を一冊にまとめたオリジナル・アンソロジー。
明治維新の大立者・西郷隆盛は、なぜ滅亡必至の西南戦争に立ったのか? その思想と最期をめぐる著者畢生の意欲作、ついに文庫化。
岸信介、池田勇人、吉田茂、石橋湛山、緒方竹虎、鳩山一郎など15人の政治家をユーモアと皮肉の利いた切れ味ある文体で描き切る。
岩波書店、講談社、中央公論社等の版元から広告会社まで、日本の言論と出版の百年を自ら主宰した雑誌「室内」の歴史に仮託して論ず。
若き解剖学者がふとしたきっかけで鯨に魅せられ、本邦初の学問を体系化していく。戦後日本を代表する脳科学者が遺した鯨学の金字塔。
山本五十六、辻政信、石原莞爾に大西瀧治郎……陸海軍二十六人を通じて、昭和史を、そして日本人を考える不朽の名作がついに復刊。
『保守とは何か』『国家とは何か』に続く「福田恆存入門・三部作」の完結編。文学者としての原点を示すアンソロジー。
ヨーロッパ中世に花開いたゴシック美術はなぜどのように生まれたのか? ドイツを代表する美術史家が、その根源に迫った歴史的名著。
小林秀雄はなぜこれほど社会に衝撃を与えたのか? 過去を語ることによって未来を創出したからだ。日本最高の批評家の秘密に迫る。
ナポレオン戦争後のフランス、第一次世界大戦後のドイツ、大東亜戦争後の日本。三者を比較検証しながら「戦後の克服」を問う労作。
大工、左官、庭師、指物師、蒔絵など、明治に生を享け、戦後まで活躍した27人。未来のモノ造りへの教訓も含まれる貴重な証言。
山県有朋、伊藤博文、大隈重信、大久保利通、板垣退助、桂太郎、東條英機など、近代日本の大物政治家の素顔を名物記者が描ききる。
一九七〇年十一月のあの日、市ヶ谷の死地に赴く三島から「檄」を託された著者だから見透した人間の本質。三島像を描ききった大傑作。
『真田十勇士』でも人気のヒーロー真田幸村。しかし、その実像は名前すら実証されていないほど謎に満ちている。唯一の決定的評伝。
ジョージ5世、エドワード8世。切っても切れない関係にあったメディアと英国王室の関係の暗部に迫った歴史的ルポルタージュ。
加藤友三郎の賢明な決断、近衛文麿の日本の歩みを誤った決断。ワシントン体制の国際協調から終戦までを政治学の巨人が問い直す!
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