作品
海の中で生をうけ究極の野生児として育った太郎は、「文明社会」の何を享受し何に挫折していくのか? 著者渾身の書き下ろし長篇
早期退職して故郷に帰った55歳の男が静かに狂い、自らの手を汚してゆく。善と悪、罪と罰がソリッドな文体で交錯する“本物”の文学
老いた白猿の肉体に呑み込まれた兵士の魂が、戦後日本の変貌を目撃し、詩人の魂が「猿の詩集」を編む——丸山文学の頂点を示す傑作!
いかにして小説家は庭作りに憑かれ、花を愛するようになったか。庭へ注がれる小説家の異常な愛情を克明に綴るガーデニング芸術論
戦火のなか生まれおちた〈無名丸〉の生涯を、流浪の人生から絵師へと生きぬくさまをとおして描き、生と死、人生とはなにかを問う意欲作!
23歳にして芥川賞を受賞した孤高の作家が、40年の歳月を経て大いなる原点回帰に挑む。著者渾身の書き下ろし短編小説、全10作!
海の底に沈めた丹頂鶴の身替りのように星児の前に現れた異国の娘。退廃と欺瞞にみちた海辺の町で、二人は生きのびることができるか
一ページごとに変わる千の視点によって描かれる「まほろ町」と少年・世一、そして一羽の鳥の千日の物語。いかなる微細なものも逃さぬ文体と重層的な描写は新しい小説の世界を開いた。
(上を参照)
語り手はカメラ。写しとるのは、普通の人々の普通ではない十三の物語。洗練を究めた言葉がまたひとつ、全く新たな小説を生んだ!
飽くなき追求とストイシズム。小説への深い信頼と裏切り。著者だけが見出せた文学の地平が展開する円熟の十八篇を収録した第四巻
「語り」の手法を自在に駆使して生の一閃を把える、著者の短篇の魅力を余すところなく示す。三十代の野心的な作品十六篇を収録する
あらゆる感傷を排し、人間の孤独と極限を描く著者二十代後半の作品群。「黒暗淵の輝き」を始め十篇を収録する好評の全短篇集第二巻
弱冠二十三歳で芥川賞を受賞し、以後鮮烈で衝撃的な作品を書き続けてきた作家の単行本未収録作品を含む全短篇を収録した待望の書
原発で生気を失った町から、青年はいわくつきのオートバイを駆って都会へ。疾走感あふれる文体で究極の文学を実現した書下し長篇
たかが文学、されど文学。その鉱脈は汲めども尽きない。かくしてこんな人生になったが、悔いはない。小説への熱情を綴った最終巻
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