作品
数か月の漂流の末にたどり着いた島。彼らを待っていたのは、ロシア帝国内での十年に及ぶ流浪の暮らしだった。映画化された傑作!
少年の頃から憧れていた西域に同行した両氏が、東洋の古い歴史について、民族について、その運命について語り尽くした対談集
鎖国日本に大ロシア帝国の存在を伝えるべく漂民大黒屋光太夫は女帝に謁し、十年後故国に帰る。が、幕府はこれに終身幽閉で酬いた
日仏文化交流の一環としてガリマール社から刊行され話題となった明治・大正・昭和の名作短篇集。日本人にとっても必携の書である
(上を参照)
中東遺跡の発掘に憑かれた気鋭の考古学者と、パリを舞台に青春を賭ける新進ピアニストに仮託して、男女の結婚に至る愛の相剋と調和を見すえた井上文学の極点。(諏訪正人)
復活第一回の芥川賞を受賞した由起しげ子、小谷剛氏の作品から、戦後文学に一時代を画した井上靖、安部公房、堀田善衞氏らにいたる多彩な名篇、佳品を八篇収録した
不審な女の登場によって翳る妻の心理。男女のめぐりあいの数奇な運命のなかでたぐりよせた愛の絆とは何だったのか。二人の青春のドラマを再確認する道程なのだろうか。(福田宏年)
奔放な言葉と行動で求婚してきた男性三人の真情をさぐる美しい姉。その激しくも傷ましい人生遍歴のなかに、現代的な愛の構図とは何かを問いかけて反響を呼んだ問題作。(福田宏年)
汚れのない青年二人に求婚された女性の目にうつる風景と心理の葛藤をみずみずしい感性で活写し、溢れる若さの昂まりの中に純粋で甘くせつない息吹きを伝える恋愛小説。(福田宏年)
武田家滅亡で隼人は明智に、兵太は野武士に身を投じた。旗本荒之介は隼人の恋人を奪い、兵太を情夫とした女と関わる。やがて葛藤の終末を告げる“本能寺の変”が……。(福田宏年)
新婚旅行から逃げ帰った処女。絵に成熟した生命を燃焼させる美しい未亡人。その二人の女性をめぐって三人の男が繰り広げる愛の惑いと歓びとを華やかに描く青春賛歌。(福田宏年)
結婚は問題ではない。二人の男女が愛を確認しあうまでの互いの胸の中の微妙な揺れそのものが実は恋愛なのである。そのような恋愛のありようを多彩に描きつくす。(福田宏年)
たがいに惹かれながら、軽はずみな接吻が二人の運命を大きく変える。しかも抑制された慕情は、別々の道に分かれた二人を誘い寄せる。現代の悲恋をこまやかに描くロマン。(福田宏年)
本栖湖・精進湖・西湖は神秘な富士の樹海の下でつながっているのではないか。この壮大な謎にとりつかれた大学講師とその妻、小悪魔のような女優たちが見せる愛憎図絵。(福田宏年)
パーティの夜、ヒロイン夏子の唇を盗んだ男は誰なのか? 無償の情熱と純粋への憧憬との矛盾に悩む彼女と、慕い寄る賛美者たちとのいきさつを描くミステリアスロマン。(小松伸六)
浅井の遺子三姉妹を襲う運命の華麗な転変。茶々は家の仇敵秀吉の寵姫に、はつは姉の恋人京極高次の夫人に、小督は徳川秀忠の室に
鎖国日本に大ロシア帝国の存在を知らせようと一途に帰国を願う漂民大黒屋光太夫は女帝に謁し、十年後故国に帰った。しかし幕府はこれに終身幽閉で酬いた。長篇歴史小説。(江藤淳)
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