作品
男女医学生たちが解剖や外来実習や恋や妊娠にあたふたしつつ生き方を探る。そして彼らの十五年後。人生の実感を軽やかに綴った長篇
猫の母子から教わったこと。山菜を採り、うどんを作る春の行事。同窓会嫌いの弁。本を棄てる話。滋味ふかい最新エッセイ集。
男は仲間と小屋を建て、壊し、酒を呑む。現れるのは先に逝った懐かしい人々。生と死の境を淡々と超える傑作私小説集。
信州の総合病院を定年退職した。同世代の男たちと魚を釣り、小屋を作って酒を呑む。夕暮れに古い記憶が訪れる…。充実の連作短篇
芥川賞受賞の翌年に心身を病んだ作家兼医師が、五十歳で山登りを始めた。浅間山から南北アルプスの高みまで、作家が山で考えたこと。
書き下ろし私小説的散文集。8冊の本について触れながら語られる「わたし」の来歴。著者の半生のさまざまな瞬間をめぐって立ち上がってくる忘れえぬ風景、思い。
還暦を迎えた女医・陽子のもとに届いた元同僚・黒田の「病歴要約」。ある春の一日に起きた出来事に人生の機微が滲む傑作小説。
病床での一言、軒下の朝顔、懐かしい編集者、寒夜のぬる燗…日々の営みの細部に宿る「人生の輝き」を端正な筆致で綴る珠玉の随筆集。
見知らぬ女からもらった朝顔の種。育てるうちに呼び起こされる先輩医師の記憶。妻と分かち合う静かな日常を静謐な筆致で描く3作品。
還暦を迎えた女医陽子。もはや先端医療の担い手ではない彼女は元同僚の病歴を読みながら、自身の半生をある思いと共に回想する。
死の淵に引き寄せられた日々を遠く離れた今、生きのびたわが身、自然に開かれたからだのしぶとさを知る。滋味溢れるエッセイ集
40年ぶりの再会。眩しかった彼女と浅間山へ——清冽にしてせつない珠玉の4篇。泉鏡花賞・芸術選奨文科大臣賞をW受賞した話題作
「わたし」はこのようにしか生きられなかった……医師、作家である著者が、長野の自然に抱かれ日々を積み重ねる喜びを描く随想集
うつ病に苦しみ、老父の介護に疲れた「私」のもとへ現れた野良の仔猫。トラや、おまえがいたから、「私」と家族は生き延びられた
見知らぬ女からもらった朝顔の種を育てるうちに呼び起こされる、先輩医師の記憶。山の自然のうつろい、生と死を見つめる3つの作品
※未刊行の書籍は、刊行予定が変更になる場合があります。