作品
南の島に住む少年ティオが出会う人々との不思議な出来事を中心に、つつましさのなかにも精神的な豊かさに溢れた島の暮らしを爽やかに描く連作短篇集。小学館文学賞受賞作。(神沢利子)
アイヌの血を引くジンは、南極海に向かう大型船に密航する。仕事を得て、氷山曳航計画を担うこの船に乗船し続ける彼を待つものは…。
2016年。18歳のジンは南極海に向かう大型船に密航する。仕事を得て、この氷山曳航計画を担う船に乗船し続ける彼を待つものは
伝統を受け継ぎ、風土に合わせ、時間をかけて作られていく沖縄各地の食材、料理、酒。池澤さんの文章と鮮やかな写真で味わう食の現場
世界中を旅し、メッセージを発信し続けている作家の読書日記。小説はもちろん、科学や戦争、歴史、紀行まで、深い思索の源泉を辿る
食の伝統を支える人びと、南国ならではの味覚の数々。沖縄に移住した作家と南方写真師が訪ね歩いた食の現場・三十五景。写真多数
一瞬の生と無限の美との間で麻薬の罠に転落し、投獄された画家・哲郎。兄を救うためカヲルはバリ島へ飛ぶが。毎日出版文化賞受賞
一瞬の生と無限の美との狭間で麻薬の罠に転落し、投獄された画家・哲郎。兄を救うためにバリ島へ飛ぶカヲル。絶望と救済を描く傑作
人は結局は自分のために愛するのかもしれない。自分らしい自分になるために、自分以外の誰にも愛しようのない自分を選ぶのか――
稀代の読書家でもある著者が贈る、小説はいうに及ばず、自然科学、映画・音楽、旅や料理にまで、幅広い分野におけるブックレビュー
旅をかさね、人と世界を透徹した目で見すえ、しなやかな文体で描きつづける著者の九○年代前半の短篇集。「眼る女」「アステロイド観測隊」「北への旅」「眼る人々」「パーティー」ほか。(三浦雅士)
世紀末の地球上での様々な問題――原子力、エイズ、フロンガスと大気汚染、地球の砂漠化など幅広い視野で人類の来し方行く末を柔軟にかつ深く考察する現代人の必読書!(池内了)
旅をかさね、人と世界を透徹した目で見すえ、しなやかな文体で描きつづける池澤夏樹。一九八九年以後の秀作を集めた待望の短篇集
南の島で出会った風のように自由なマリコを、若者はつかまえることができるのか。「マリコ/マリキータ」「梯子の森と滑空する兄」「アップリンク」「冒険・帰ってきた男」収録。(沼野充義)
九三年度谷崎賞受賞、今最も注目すべき作家が、読書体験と自らの小説世界を語り尽くすロング・インタヴュー集。聞き手・新井敏記
われらはどこから来、どこに居、どこへ行くのか。世紀末を迎えた地球の文明の混沌を、作家が柔軟で深い目ざしでとらえ、考察した
修子にはけっしてそこから離れることができない仕事があった。その修子を野山は愛した。新しい愛の形を描く、著者初の恋愛長篇
太平洋の孤島ククルイリックで宗教儀式を調査中の僕は、気球のように漂う自由な女・マリコと出会う。二人の奇妙な恋がはじまった
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