作品
指導層の無謀な作戦、その上に遅すぎた決断、それらの酬いは常に前線将兵の“命”で支払われる。太平洋戦争の運命を決した、ガダルカナルにおける日米半年の死闘を克明に綴る。
昭和十六年に開かれた四回の御前会議の結果、日本は勝算なき戦争に突入した。この会議の経緯を詳細に辿り、改めて御前会議の奇怪な本質を抉り、日本を破滅に導いた元凶を描く力作。
一九三九年五月から九月まで、満蒙国境で日ソ両軍が交戦した。当時秘められた大敗戦の事実を多くの資料と新しい証言によって明らかにし、この“小型太平洋戦争”のベールをはぐ。
(上を参照)
満蒙の曠野をさまよう敗残兵がたどった、苛酷な試練の百十一日。戦争と人間の真実を追求する会心の作品集。「不帰の暦」「八月の雷雲」「罠」「虜囚の曠野」「帰去来」他三篇収録。(佐高信)
“無敵関東軍”の神話はいかにして作られたか――満蒙の曠野に野望を抱いた軍団の創設から、満洲事変、関東軍の崩壊までをつぶさに描き、軍部の謀略を暴く渾身の関東軍戦史。
シベリアに送られれば二度と美千子に会えなくなる――梶は冬枯れの荒野を這うように南を目ざす。そして人間の形をした雪の小さな丘が残った。大河ロマン遂に完結
梶はついに敵を刺し殺した。弱兵を率いて敗走する途中のとっさの出来事とはいえ、梶の中で何かが崩れ落ちた。美千子の待つ南へ向って、必死の逃避行は続くが…
“無敵”を誇っていた関東軍は急襲してきたソ連機甲部隊によって蹴散らされた。時代遅れの銃を与えられた新兵たちを率い原野を彷徨する梶。大河小説いよいよ核心へ
徴兵免除の特典を取り消され入営した梶を待っていたのは鉱山以上に理不尽がまかり通る社会であった。幹候志願を拒否し軍隊の不合理に反抗しながら美千子を思う梶
徴兵免除の特典とひきかえに奥地の鉱山にやってきた梶も戦争のもたらす矛盾から逃れることはできない。相つぐ捕虜の逃走と不気味な軍の影。梶と美千子の運命は?
帝国主義戦争下でインテリはいかにして人間的であり得るか。梶は自分の力を頼みに抵抗するが、関東軍は壊滅し、妻のもとへ帰ろうとして曠野をさまよう。人間の解放を追求する長篇。
※未刊行の書籍は、刊行予定が変更になる場合があります。