作品
散逸した武芸帳を巡り、柳生新陰流と疋田陰流、竜造寺家再興を目論む夕姫たちが繰り広げる死闘、激闘。これぞ、剣豪小説の醍醐味
武芸の各流派には、それぞれ奥義の太刀がある。各流剣の秘術創始にかかわる戦慄のドラマを流麗に描破した七つの剣豪小説集である
廓で他藩の留守居役から辱められた武士を救った華魁の気転、それが悲劇の始まりだった。異色の短篇集。「妻よ許せ」「遣らずの雨」「紅帳」「横笛」「こぼれ松葉」他四篇。(桶谷秀昭)
岡本武蔵と平田武蔵。共に剣の道を進み、京で、江戸で複雑に絡み合う。果して巌流島で佐々木小次郎を倒すのはどちらの武蔵なのか
坂本龍馬を斬殺した事実を死の直前まで明かさなかった孤独の剣客の心底を描く表題作を始め、著者会心の時代小説集。「刺客」「密書」「自日没」「小次郎と義仙」「朱鞘坊主」他六篇収録。
物語の忠臣蔵とは全く異なる史実を探り出す表題作はじめ「雪の刺客」「上意討ち」など、剣をめぐる様々な人物を描いた八篇を収録
動乱の幕末に英国公使から派遣された密偵ワサは、将軍の密命を帯びて渡海していた公儀隠密だった。尊王、佐幕、日本の植民地化を企む列国が相争う三巴の中でワサは何を狙うのか。
姫路十五万石の城主榊原忠次の御曹司隼之介が、民情視察を兼ねて国元へ赴くことになった。大工八五郎と韋駄天の三次らを供につれ、各地で遭遇する剣難女難をいかに乗切るか。
大坂夏の陣で敗れた豊臣の家臣たちは地にもぐり、徳川の世は安泰かと見えたが、突如現れたのが真田家の遺臣十勇士。猿飛佐助、くノ一霧隠才蔵らは何を企むのか。(真鍋呉夫)
徳川将軍家の指南役・柳生宗矩とその嫡子十兵衛。柳生一門にとって剣とは何であったのか。他流の剣客との数々の果し合いのうちに示現する凄絶な美感。著者晩年の心懐が彩る傑作集。
芥川賞は遂に社会的な存在となった。五味、松本、安岡、吉行、小島、庄野、遠藤、石原、近藤、菊村、開高、大江と絢爛たる偉容を誇る現代日本文学の主流派作家群
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