作品
永い監督生活の引退の日、ふと見上げた月に向かって祈った鐵次郎の願いとは。表題作以下七篇、さまざまな人生風景。直木賞受賞作
『ライ麦畑でつかまえて』など、創作の秘密にせまり、サリンジャーから訴えられた話題の伝記。「現代の隠者」の素顔が明かされる
バブルの時代よさらば、泡のはじける音もわるくない。しかし平成ニッポンでいよいよ惻々身にしみるのは寄るべなさとあてどなさ
ブームの元祖「アザラシの赤ちゃん」第2作。今回は思わず吹きだす面白くて可愛らしい姿を満載。季節を問わずプレゼントにも最適です。
木や風やプレイリードッグの精霊たちと仲良く暮らす、羊飼いにして呪術師の老人と彼が最も恐れる老妻の一家に見た「生きる知恵」
話はまず英国の奇妙な旅荘から。そして便器についての深遠なる考察をへて源氏物語をめぐる色恋論に。興趣つきない連環エッセイ集
二十一世紀を前に世界が急激に変化しつつある今こそ、日本の本質に深く思いをめぐらすべきではないか。大好評の日本論待望の新刊
サンピエトロの「ピエタ」像の前に立ったときから物語ははじまる。キリストやネロやミケランジェロの天才や英雄や皇帝や美妃の世界
昔の恋人と北アフリカのチュニジアを旅する主人公は、カルタゴの闘将ハンニバルに思いを馳せながら自らの人生の分岐点を振り返る
ミラノにあった一軒の風変りな書店。そこに出入りする多彩な人々の肖像を、「女流文学賞」受賞の筆者が流麗な筆致で描きつくした
職人岩蔵、無役の御家人金八郎、小普請組支配の妾おさえが釣り船で遭難。三人三様の釣り好きの動機を語る表題作など力作時代小説
世紀末ウィーンのハプスブルク王家の嫡流に生まれ、王家崩壊と二度の大戦を経て、社民党闘士と再婚した美しき大公女の波瀾の人生
家はあっても家族はなく、家族はあっても家庭はない――。時代と世代に対する観察と諦念。短文の名手が丹精に紡ぐ珠玉の三十二篇
「非常な難局にあるが、内閣を引き受けてもらいたい」と大命降下。国際協調主義、善隣友好に信念を貫く、日本国憲法をつくった男
手さぐりで明日を模索しはじめた男たちのベスト・エッセイ第二弾。フェミニズム先進国アメリカの男たちからのホロ苦い現状報告集
本場ニュー・ヨークのジャズクラブから一週間の出演依頼。勇躍乗りこんだ山下洋輔の抱腹絶倒アメリカ旅日記、待望の書き下ろし!
陳寿『倭人伝』の方向表示は正しい。南すれば、船は確かに南東の目的地に到るのだ。周到な読みと魏代短里の解明があかす邪馬台国
シーボルトがオランダにもち帰っていた禁制の地図の数々。江戸最大の国家機密漏洩事件の真相を解明する。日本推理作家協会賞受賞
コンスタンティノープルを攻め降したとき、メフメット二世わずかに二十一歳。ビザンチン帝国からオスマン・トルコ、そして現代へ
だれもが愛惜してやまない『銀河鉄道の夜』。作中のイメージを整合することで、今私たちの前に驚くべき銀河鉄道の実体が再現される
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