作品
道端で倒れ伏す犬を助け、共に暮らし始めた少年。同じ年に生まれた一人と一匹は無二の親友となるが、人と犬の寿命の差は残酷だった。
元気さの単位を考えたり毛布の中の見つからない穴を探したり日々順調に妄想と詩想の間を迷走する歌人。フジモト漫画、増量です。
ファッション、インテリアから食生活まで。日仏で活躍するイラストレーターが、パリジェンヌの洗練ライフスタイルを徹底解剖
〈奇跡の蜂蜜〉を作るポロウ村に転校してきたレオ。蜂蜜の秘密に関わる旧家の娘サリーは、それから次々と不思議な出来事に出会う。
とある地方都市。軽自動車を手に入れた予備校生の、変わりゆく日常、そして恋。疾走する青春小説。第142回芥川賞候補作。
ある会社の常務の娘と婚約した主人公。しかし大学のゼミで一緒だった女性に惹かれていく――
無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ贈られ盗まれ、十余年後に作者と再会した時——。人生の数奇な断面を描き出す名作、復刊!
一流会社勤務の夫の転勤に伴い、東京での社宅暮らしを始めた音子。喜びも束の間……。リアルな人間関係の葛藤が迫力の長篇小説
走ることについて語りつつ、小説家としてのありよう、創作の秘密、そして「彼自身」を初めて説き明かした画期的なメモワール
家は壊れなかったけれど、心の中で、何かが変わった。あの震災のあと、誰もが経験した違和感、以前とは違う日々。心に刺さる4篇。
通夜に集まった昔の仲間たち。かつて誰もが恋した美しきチェリストとの再会が、男たちの運命を変えていく。著者最後の純愛長編。
作家志望の男はある作家と親交を持つ。デビュー時に注目を集め、賞の候補にもなった作家だったが……。味わいの異なる四篇を収録。
西加奈子と、読書芸人にして本誌の表紙を飾る手芸作品を制作する光浦靖子の対談が巻頭に。仕事や人との向き合い方を語ります。
太平洋戦中は大本営情報参謀として米軍の作戦を次々と予測的中させて名を馳せ、戦後は自衛隊情報室長を務めた著者が稀有な体験を回顧し、情報に疎い組織の欠陥を衝く。(保阪正康)
現代文学の巨人、中上健次はいかにして作家になり、いかにして死んでいったか。幼少期から最期までを丹念な取材で描いた傑作評伝
真綿荘に集う人々の恋はどれもままならない。性別も年も想いもばらばらだけど、一つ屋根の下。そんな奇妙で切なくて暖かい下宿物語。
「早う死にたか」。死を願う祖父と無職の孫との介護的生活。衰え行く生の隣で移り変わる青年の心と二人の距離感をユーモラスに描く。
あの戦争を境に様変わりしていく東京・山の手と明治生まれの祖父の姿。作家・小林信彦の青春時代を緻密に描く自伝的大河小説。
常に男達の争いの的になる「災いの女」でありながら、貪欲に幸せを追い求めた白草千春―絶妙の女一人語りによる現代版・好色一代女。
過去に性的な傷をもつ千紘の前にあらわれたのは、悪魔のような男性編集者だった。若手実力派による、鬼気迫る傑作心理小説。
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