『幕末』『新選組血風録』としてまとめられることになる作品が中心となるころ。「燃えよ剣」連載中の熱気が感じられる作品群に圧倒される
1963年1月から6月まで、『竜馬がゆく』と『燃えよ剣』の連載をすすめながら書かれた短篇16篇を収めます。数冊の短篇集の企画が同時進行していました。質量ともにもっとも充実した時期に入ったことがよくわかります。月に締め切りが13本から17本もあったそうです。なにしろ、これだけの小説を取材、執筆するだけでなく、エッセイも書かれた。想像を絶するエネルギーです。しかも「奇妙なり八郎」の一篇をとっても、その人物造形の鮮やかさは間然するところがありません。(NY)
1923年、大阪府生まれ。産経新聞在職中の1960年に『梟の城』で第42回直木賞を受賞。1966年の『竜馬がゆく』『国盗り物語』での第14回菊池寛賞はじめ多くの賞を受賞。主な著書に『燃えよ剣』『坂の上の雲』『翔ぶが如く』『関ヶ原』『功名が辻』『菜の花の沖』など多数。1996年没。
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