1967年から68年に発表された九篇を収める。68年4月、「坂の上の雲」連載開始。作家・司馬遼太郎は大きく変貌しつつあった
1967年から68年10月までに発表された短篇9篇が収められています。司馬さんは67年に大阪芸術賞を、68年に毎日芸術賞を受賞されています。今年のNHK大河ドラマは「功名が辻」ですが、68年は北大路欣也主演の「竜馬がゆく」でした。また、同年4月より「坂の上の雲」の新聞連載が開始されました。68年といえば、中国では文化大革命、フランスでは5月革命、わが国では東大紛争、そしてヴェトナム戦争の泥沼化と世界中が大きく揺れ動いていた年でした。(NY)
1923年、大阪府生まれ。産経新聞在職中の1960年に『梟の城』で第42回直木賞を受賞。1966年の『竜馬がゆく』『国盗り物語』での第14回菊池寛賞はじめ多くの賞を受賞。主な著書に『燃えよ剣』『坂の上の雲』『翔ぶが如く』『関ヶ原』『功名が辻』『菜の花の沖』など多数。1996年没。
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