第十七回大藪春彦賞受賞。
江戸の闇を裂いて銃撃の宴が開始される――!
熱い戦いの物語を書き続ける月村了衛、渾身の時代小説。
人呼んで〝残月の郎次〟。昼は江戸の廻船問屋の番頭、夜は裏金融を牛耳る儀平一味の大幹部。組織のために邪魔者を消す仕事を請け負っていた郎次だが、実際に殺しを実行しているのが彼自身とは誰も知らなかった。どんなに荒事に長けた連中が相手でも、郎次が決して引けをとらなかったのは、彼には切り札があったからだ――
コルトM1851、6連発。アメリカ製の最新式回転拳銃。
組織の跡目と目されていた郎次だったが、ある殺しを機にその運命は暗転する。裏切られ、組織を追われた郎次。残されたのはコルトM1851ただ一挺。それを手に郎次は江戸の暗黒街に絶望的な戦いを挑む!
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