書名(カナ) | カワラナイタメニカワリツヅケル フクオカハカセノマンハッタンキコウ |
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ページ数 | 320ページ |
判型・造本・装丁 | 文庫判 |
初版奥付日 | 2018年02月10日 |
ISBN | 978-4-16-791023-5 |
Cコード | 0195 |
「週刊文春」の人気連載を集めた第三弾の単行本「変わらないために変わり続ける マンハッタンで見つけた科学と芸術」の文庫化。
2013年4月から2015年1月までの2年弱、著者の福岡伸一氏がニューヨークに滞在していた時期の連載をまとめたもので、かつて研究員として働いたロックフェラー大学に客員教授として赴任すつところから始まるので、この巻だけで「福岡ハカセのニューヨーク滞在記」として独立して読むこともできる。
著者が特に愛着があるというこの書名は、「動的平衡」という、生物を定義するキーワードとして著者が提唱する概念を分かりやすく表現したもの。生物は、大きく変わらないために、小さな部分でつねに変わり続けなければならない。これはそのまま、大学にも、街にも当てはまると著者はいう。ロックフェラー大学は「生命科学研究の最先端」であり続けているが、その中で行われている研究内容はめざましく変化している。そして、ひさしぶりに滞在したニューヨークという街も同じだ。
本書の中で、著者はその大学で出会った最先端の科学研究の成果を、高揚しつつも平易に解説し、科学に対する興味を掻き立ててくれる。そんな中で日本では「STAP細胞」騒動が起きるが、この件についての著者の「先端科学者としての分析」にも鋭いものがある。
そして、ニューヨークの日常生活も発見の連続。文化、芸術の分野でも一切の停滞を許さないダイナミズムが満ち溢れる。中でもフェルメールに対する作者の愛が溢れる章はすばらしい。
ニューヨークで暮らす著者の興奮、感動、喜びが、そのまま読者に伝わってくる一冊。
まえがき
第一章 修行時代の母校ふたたび
第二章 世界の生命科学最前線
第三章 異国で文学を思う
第四章 食文化差の理科的考察
第五章 ニューヨークの自然観察
第六章 自由と違和感のアメリカ文化
第七章 滞在二年目だから分かること
第八章 世界を股にかけフェルメール巡礼
あとがき 変化するものが逃げのびる
解説 あの時代のニューヨークが、ハカセと僕を買えた 隈研吾
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