作品
巨匠が歴史長篇と並行して「原稿用紙15枚」で書き継いできた掌篇たち。中年画家の苦悶と愉悦が行間から匂い立つ濃密な18篇。
大坂の貧民救済に立ち上がる大塩父子と、それを助ける光武利之。剣豪小説としての魅力も豊かに幕末前夜を活写した会心の歴史小説
剣を揮う手を庖丁にかえ、既に「三願」からも隠居を決め込んだ利之だが、乱世の相は商都にも。舟橋聖一文学賞受賞。『杖下に死す』続篇
剣を揮う手を包丁にもちかえ、既に「三願」からも隠居を決め込んだ利之だが、乱世の相は商都にも顕われ始めた。『杖下に死す』傑作続篇
面打ち師京野は、舞台で観た女の面に打ちのめされる。挫折し鑿を捨てた京野に、ある日古木が届き、再び面に挑むが。異境を拓く傑作
負債を押しつけ逃げていた昔の同僚が、突然助けてくれと連絡してきた。奴は北海道の筋者に狙われていた。男の心情を描く傑作長篇
立原章司、四十歳。前触れなく躰に生じた違和感……。ただそれだけが平凡なサラリーマンを凶器に変えた。ハードボイルド傑作長篇
殺人の前科を持ち孤独に生きる画家が住む山小屋に突然、現れた女子大生暁子。親しくなる二人のもとに奇妙な青年が現れる……
米の買い占めにより困窮する大坂の民たち。幕府お庭番の家系につらなる剣の遣い手が、大塩一党の動きと、幕府の策謀をあばき出す
立原章司、四十歳。前触れなく突然生じた違和感が、平凡なサラリーマンを凶暴にしていく。著者の新境地を示すハードボイルド長篇
貨物船の横転事故で電子機器の不正輸出が発覚。身代わりとして実刑判決を受けた出向社員和田はその屈辱を武器に凄まじい復讐に燃えた。ハードボイルドの傑作長篇小説。(細谷正充)
過去にこだわりながらシャッターを押し続けるカメラマンの眼に、無彩色に映る人生のアラベスク。男に、安らぎの場所はあるのか。望月カメラマンシリーズ、第二弾!(坂東齢人)
貨物船が横転し、中身が発覚。電子機器の不正輸出事件で身代りとして三年二カ月の実刑を受けた東亜運航の和田は復讐に立上がった
ひたすら人の心の荒野へ向う写真家のファインダーに人生の何が映し出されるのか。一瞬のシャッターに賭けた男の過去の傷を抒情豊かに描きあげた新境地を拓く連作短篇集。(今野敏)
過去にこだわりながらシャッターを押し続けるカメラマンの眼に、無彩色に映る人生のアラベスク。望月カメラマンシリーズの第二弾
ひたすら人の心の荒野へむかう写真家のファインダーに、人生の何が映し出されるのか。一瞬のシャッターに賭けた男を描いた短篇集
獣はいるのか。ほんとうに、自分の内部で生き続けてきたのか。私自身が獣だった。昔はそうだった。私の内部の獣が私になり、私が獣になっていた。ハードロマン衝撃作。(生江有二)
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