作品
大戦末期、関東軍による細菌兵器開発の陰に匿された、戦慄すべき事実とその開発者の人間像を描き、戦争の本質に迫った異色長篇小説。
沈没した[イ33号]。引揚げ作業中の艦内から、生けるが如き十三の遺体が発見された。証言を基にした衝撃の戦史小説。
ライト兄弟が世界最初の飛行機を飛ばす何年も前に、独自の構想で航空機を考案した奇才・二宮忠八の波乱の生涯を描いた傑作長篇
圧死・焼死、不安と混乱による人災の拡大——。二十万の命を奪った大災害を、体験談をもとに克明に描きだした菊池寛賞受賞の名作
昭和19年、フィリピン海域で飛行艇2機が遭難。連合艦隊司令長官機は行方不明、参謀長機は敵の手に。参謀長の機密書類の行方は?
第二次大戦中、杜絶した日独両国の連絡路を求め数回にわたって大西洋に潜入した日本潜水艦の苦闘を描く。文藝春秋読者賞を受賞
軍用飛行機をバラせ……戦時下の緊迫した海軍航空隊で、若き整備兵が背負った過酷な運命とは? 初期の力作長篇が待望の再登場
1人で現地に赴き、徹底的な調査をして執筆に向う——事実こそ小説であるという著者の創作姿勢が全篇にみなぎる、最後の随筆集
「桜田門外の変の日、雪はいつ止んだか?」「ニコライ皇太子が長崎でお忍びで訪れた先は?」吉村さんの徹底した取材の手法を明かす
昨年、惜しまれつつ亡くなった著者の珠玉のエッセイと、名作『桜田門外ノ変』や『生麦事件』の創作秘話を収録したファン待望の一冊
日々を穏やかに丁寧におくる作家が綴る、習慣、なじみの店、理想の女性、旅先の出来事。読む喜びにあふれた滋味豊かなエッセイ集
北の町で、都会の片隅で、過去を背負いながら静かに暮らす者と、穏やかに見守る者。人びとの情景を静謐な筆致で描く珠玉の7篇
日本に憧れ、ボートで利尻島に上陸した一人のアメリカ人の体験を通して、開国に向けての意外な史実が描かれた、傑作歴史長篇小説
人々に悲劇をもたらす大津波はどのようにやってくるのか。前兆、被害、救援の様子を体験者の貴重な証言をもとに再現した震撼の書
種痘術を伝えた中川五郎治、シーボルトの娘イネの秘密、伊号第33潜水艦の悲劇など、作家の透徹した眼で実像を追う、歴史探求紀行
小説の素材がダイヤモンドなら、エッセイの素材はエメラルド――常に精緻な取材と真摯な姿勢で作品を創り出す著者の名エッセイ集
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