作品
故郷・土佐に男稼業の看板を掲げた鬼龍院政五郎と、彼をとりまく女たちの愛憎入り乱れた人生模様を独自の艶冶の筆にのせた長篇
源氏の軍勢に圧倒され西国へ。壮絶な死を遂げる男たち、幼き天皇や親王を命をかけて守る女たち。著者畢生の超大作、ついに完結!
福原遷都を強行し、隆盛を極めた平家一門だが、頼朝、義経、木曾義仲ら源氏の軍勢に圧倒され、一門は無残に西国へと落ちていく
保元・平治の戦いに勝利を収め、武士として頂点を極めた平清盛だが、源氏や貴族らの打倒平氏の動きは着実に進められていた——
若き清盛は自らの運命をいかに受け止め、乱世をどう生き抜いていくのか? 宮尾作品の醍醐味といえる女たちのドラマを織り込んだ傑作
幼少から着物に親しんできた著者が思い出と共に綴る着物の旬と利用法。帯や小物のカラー写真も多数掲載した珠玉の着物エッセイ
父親の不始末から料亭陽暉楼に売られた房子は、天性の素質と努力によって一流の芸妓に育ってゆくが……芸と男との板ばさみに悩む花柳界の女の意地と哀歓を描いた長篇。(塩田潮)
農家の嫁としての経験が生み出した処女作「村芝居」から円熟期まで宮尾文学の源流をなす名品集「彫物」「金魚」「自害」「水の城」「村芝居」「千代丸」「菊籬」「宿毛にて」収録。(藤田昌司)
義理という建前ゆえに保たれるその家の暮し。貰い子を迎えた者たちの葛藤と女子の哀れを描く表題作と処女作「村芝居」など八篇
明治初年、京の茶道宗家後之伴家は衰退し家元も出奔。残された者達は幼き家元を立て、苦難を乗切ろうとする。千利休を祖とする一族の愛憎の歴史を秀麗に描く傑作長篇。(阿川弘之)
明治維新で後援者を失った京の茶道宗家・後之伴家。その明治・大正・昭和に亘る苦闘と一族愛憎の歴史を余韻嫋々と描いた傑作長篇
(上を参照)
暮らしの隅々に彩りを添えてくれる指輪、手鞠、市松人形、竹細工などの作り手の工房を訪れ、その繊細な手仕事にこめられた美の秘密を、優しくもきびしい目で感じとったエッセイ。
土佐の花街に生まれた著者が文章で身を立てることを熱望し、ついに「一絃の琴」で直木賞を受賞するまでを丹念に追い、父や母、芸妓や娼婦の思い出を愛情こめて綴ったエッセイ集。
大正四年、鬼龍院政五郎は故郷・土佐高知に男稼業の看板を掲げた。“男”を売る社会のしがらみと、鬼政をとりまく女達の人生模様を、独自の艶冶の筆にのせた長篇。(青山光二)
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