作品
妻子持ちとの恋愛の末、漁師町へ移住した紗枝。事実婚など理解されぬ古い町で「二号丸」が居場所を見つけるまでを描く表題作他四編。
『源氏物語』のような大河恋愛小説でもあり、『失われた時を求めて』のような記憶についての物語でもある、異色の本格小説。
京に暮らし、俳人として名も定まり、よき友人や弟子たちに囲まれ、悠々自適に生きる蕪村に訪れた恋情。新たな蕪村像を描いた意欲作。
「ヨナ書」に材をとり、重厚なテーマと新しい文体で議論を起こした処女長篇「エホバの顔を避けて」ほか「にぎやかな街で」など七篇。
震災発生直後にネムオがツイッター上で始めた言葉遊び。その場で緩やかに交流する人々の切実な生を描く、著者四年振りの長篇群像劇。
人には言えない歪みを抱きながら戦前~戦後の日本をひとり生きた女性を描く表題作のほか、名手・皆川博子の傑作短篇七篇を収録。
おかんの人生が突然終了した。そして紐解かれた25年前の同人誌。少女期の想いは時を場所を超えて繋がってゆく――青春連作短篇集。
かぐや姫は悪女?? 豊かな現代語訳で『竹取』世界が鮮やかに描き出される。作品に潜む多くの謎に迫る古典エッセイも収録!
私の彼は元彼女と同棲中……話題を呼んだ表題作と、女子同士の複雑な友情を描く「亜美ちゃんは美人」を収録。大江健三郎賞受賞作。
“俺は記憶のないころから鍵盤に触れてきた”。聖書に噛みつき、ロックに心奪われ、メシアンの難曲と格闘する眩しい少年期の終わり。
昭和29年、大学の若竹寮に入寮した沢登明子ら新入生仲良し五人組を、戦後復興期の時代の熱気とともに描く青春小説
生まれなかった子に名前などつけてはいけない――日常に形を変えて潜む、過去の恐怖。著者の新境地、泉鏡花賞の傑作短編集
TV・舞台・映画・音楽・日常で宮藤官九郎が発見した名&迷セリフをエッセイに。思わず「いまなんつった?」と聞き返したくなる!
「さるかに合戦」「花咲じいさん」「一寸法師」「笠地蔵」……誰もが知っている昔話が、誰も読んだことのない新解釈でよみがえる!
東京発の視点だけでは日本の政治は語れない。47都道府県の「県政性」を明らかにし、大阪維新の会など地方発の流れについて論じる
聖火の生みの親はヒトラーだった。55年かけてマラソンを「完走」した日本人ランナー……。オリンピックを彩った意外な逸話の数々
『大いなる助走』から四半世紀、巨匠・筒井康隆が再び文壇の内幕を描く! 前衛的文芸誌「ベラス・レトラス」に集う作家たちの命運。
小説家志望の夫は、雑誌記者の妻に対し嗜虐の炎を燃やす。その狂気の行く末は? 「新開地の事件」「留守宅の事件」ほか全四篇収録。
日本人女性ジャーナリストが凝視・直視・驚嘆・取材した「中国女」の全て。「苦界」で生きる女はこんなにも強くなれるのか?
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