作品
夫を殺した男をさがして、武家の女・三千代は彦根を出奔、江戸に向かう。道中、彼女を狙うのも男、助けるのもまた男。異色仇討小説。
江戸で新たな恋人と暮らす三千代。夫の仇討ちを忘れかけたが、下手人の所在が分かり、初志貫徹するか葛藤するも事態は思わぬ方向に。
父親と長屋で暮らす茜は、母の形見の簪を盗まれたと火盗改めに訴え出た。平蔵の身代わりの忠吾は、解決を安請け合いしたのだが……。
火盗改メ裏方を勤める浜野与一は母の長患いに加え、子沢山で常に金の工面に追われていたが、ある口入屋に誘われて……全四編収録。
役宅の近くに出来た“どんぶり屋”は安くて上手いと評判の店だが働いているのはなぜか屈強な男たちばかり。不審に思った平蔵だが…。
大川に身投げをし謎の剣士に助けられた時、杉虎之助の波瀾の人生が幕開けた。幕末から明治へ、維新史の断面を見事に剔る長編。
浅草寺の雑踏で行き倒れが……。市中を探索中の粂八と平蔵は死体を改めるが、不審な傷が見受けられた。彼は何者かに殺害されたのか?
密偵の粂八が湯屋で見かけた若い男。潔癖症なのか、やたら体を磨きたてている。なにやら人に言えない深い悩みがあるようで……。
市中で思わぬ腰痛に見舞われた平蔵だが、折りよく町医者の治療により悪化は免れた。この者、なんと仇持ちだという。平蔵、どう裁く!
火盗改めの若き同心清河市弥と岸井左馬之助とは、かつて同じ道場に通った仲間であった。もう一人行方の知れない仲間が居たのだが…。
「鬼平」誕生五十年を記念し、七人の人気作家が「鬼平」に新たな命を吹き込んだ作品集。本家・池波も「瓶割り小僧」で特別参加。
浪人の林十兵衛は金貸しが生業。貸した相手の徒目付の小村郡兵衛に嵌められて死罪となった。息子の小十郎は敵討ちを誓うが……。
筒井藩には隠し金八万両があるらしいと聞きつけた老中が、隠密を動かし我が物にと企む。偶さか平蔵の知る所となったのだが……。
「鬼平 決定版」シリーズ最終巻。未完の表題作ほか「女密偵女賊」「ふたり五郎蔵」の全三篇。「平蔵の好きな食べもの屋」特別収録。
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