朧が建設した「王国」は、異能を発揮する息子・太郎を中心に回るようになった。居場所を失った朧は、ある決断を下すのだが……
芥川賞受賞作「ゲルマニウムの夜」から12年、現代日本における信仰の問題にいどむ壮大な「王国記」サーガの第1部がついに完結します。神の王国の建設をめざす朧(ろう)の野望は実現するのか? 不可思議な力を発揮する朧の息子、太郎は〈神の子〉なのか? 王国に君臨する「王」たるべき人間は果たして朧か太郎か? 抗いがたい運命に導かれるように、物語はいよいよクライマックスを迎えます。壮大な長篇小説を読む醍醐味を堪能してください。(AH)
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